桜が咲く前に

毎年必ずくるこの症状。私はそんな重症ではないのだけれど、今日は鼻水が流れ目が痒い。今年はこないんじゃないかなあなどと毎年思うがああ甘い。この季節、韓国にいた頃は花粉症がなく、ほんとに心地よい春を楽しんだ。

年度末、変化を求められ、これも社会で生きてる証だとは思うけれど、４月に向けてお尻を蹴られる。目標があって期限があって、それも大切だけど。ちょっとゆっくりしたい。ゆっくりしないと見えないものもある。

劇団時代の先輩が亡くなり連絡がある。まだまだ若いのに。やさしい人だった。優しい目をしていた。ＺＯＲＡも見に来てくれた。やさしい人が亡くなるのは辛い。痒い目を持て余しながら、とどのつまりは人間だよなあと思う。どんなに権利を蓄えても帳尻合わせしても、そんな人には思いはいかない。昨夜連絡があってから、その訃報がじわじわ胸に忍びこんできてやるせない。

受験に合格し喜ぶ人、転勤する人。年度末には人生の方向性を決断するドラマがある。芝居をやっていると社会から離れている人も多いけれど、４月はやはり新しい世界が幕を開く。３月は準備と休憩の時、大切に過ごしたいと思う。

先輩、優しく見守ってくださってありがとうございました。吉村さんも先輩のことが好きでした。６日の群馬での告別式には参列できませんが、同じ空の下から、お祈りをさせていただきます。どうぞ安らかにゆっくり休んでくださいね。