ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2016年2月29日月曜日

うつにならないために(サカモト)




とにかく隙間を作らない,考えない。これもおかしなことだと思うけれど。集中さえしていれば変なことを考えない。うつなんて、自分とは縁遠いことだと思っていた。でも本音を言えば、今までにないおかしな感覚が昨年から私にあって、ああこうして人は病んでいくのかなあとか思いながら自分を遠くから診ていた。本から遠ざかっていたのにまた読み始め、もう自分の中では解決できないことは視野を広げてみないとだめだなあと思い、読む読む。

そしたら表現ということ、何故表現するのかという根源的なものを見つめる先人たちの言葉をみつけ元気をいただき、いい冬の読書時間を与えてくれました。若い頃とはまた違うし、違わないのかもしれないけれどその差も、今のこの年の自分を客観的にみつめることもでき、そしてああただ明るくなりたいと思いました。

知り合いの方が足を悪くしていて、さまざまな病院にも通っていました。その頃はそんな素振りを私にみせなかったのに、実は人生に絶望していたと・・・。ところがあるサプリを飲み始めてから、足の具合が復活してきた。とても高額なサプリだが、びっくりしていると。元気になったから素直に人生に絶望していた自分のことを語ることができたのでしょう。元気になれば明るくなれば素直になれる。いわゆる余裕ができる。

人の思いは人それぞれだけれど、深い。言葉の裏側にあるもの。また人生の先輩に教えられました。サプリ名も教えていただき手帳に書き込み・・・。いい笑顔がみれて本当にうれしかった昨日でした!


2016年2月22日月曜日

ジュリエット(サカモト)





終演後「今度何に出るの?」と大女優さんに聞かれる。今の舞台に立ちながら私に質問しながらすでに
ご自分も次の舞台のことを考えているのではないかと感じられるお言葉であった。はっとする。
 そう言えば、随分前にも別の大女優さんに「よしえちゃん次は何に出るの?」と聞かれたことを思いだす。
勢いがある女、女優、いい舞台に立つことが・・・私の心も動きはじめる。

いい芝居をみた。こういうものを観るとやはり劇場に行かねばと思う。本もよかったし役者もよかった。舞台のセットに清潔感があって、開演前からいいなあと思いながら観客席にいたら「サカモト~」と呼ばれ顔をあげると、昔いた劇団の先輩の笠原さんとばったり会い、席も私の隣で話に花が咲く。がんばっているその姿に、この方は劇団にいた頃から実に爽やかだったなあと思いだす。劇団を主宰しお店も経営している。吉村さんとも一度食べに行きおいしい日本酒を出してくれた。

いただいたご案内をすべて行くことはとても難しいのだけれど、今日も下北沢に行ってきた。面白かった。なんだか劇場にどんどん行きたくなってきた。だってずっと家に閉じ込もっていたから。大きな舞台でクラシックバレエも見てみたい。そういえばまともにクラシックバレエを見たことがない。若い頃から前衛的なものが好きでクラシックバレエに縁遠い気がしていた。

私はどこか上手く生きられない女、陽の当たらない女に舞台では主演をしてほしくて、そんな役が好きだった。私自身も幼い頃より口ごもる性格であったし、言葉が上手く喋れてなんぼなの?と思っていた。だからこの道をあえて選んだのかもしれないが。


そして「ロミオとジュリエット」のような清純な女の匂いのする本に興味がなかった。でももう一度読んでみようと思う。 きっと今は面白く読めるのではないかと思う。




ロミオ様、本当に私は愚かな甘い女、
だから、さぞかし、
蓮葉な浮気女とお思いになっていらっしゃることね、きっと。
でも、本当、私きっとなってみせますわ、あの手練手管で、
ことさらよそよそしくみせる女などよりは、
もっともっと真実実のある女に。
本当の話、私だって、恋しい心の思いのたけを、
すっかり知らぬ間に立ち聞かれていなければ、
もっとつれなくみせたと思うわ。
だからお責めになってはいや、
こんなに心をお許ししたことも、
いたずら心とはおとりにならないで、
だって、暗い夜のいたずらが、
つい明るみに出したことなのですもの。

2016年2月15日月曜日

ミノムシの雌(サカモト)





2月9日代々木の斎場に、ワキ方下掛宝生流の日本の能楽師,宝生閑さんのお葬式に行ってきました。
ワキ方は本当に忍耐といいますか・・・シテの悲しみを聞いてくださいます。まさに「耐えて許してなぐさめる世界」とご本人様も言っておられます。「安達原」「隅田川」という大作のお稽古にご自宅に伺わせていただきました。一流の方に出会わせてくださった観世榮夫さんに今も感謝の思いでいっぱいです。
この日は夜になって寒く、人も大勢であったのでお焼香するまで外におり凍えてしまいました。帰りに旧友と  先輩と榮夫さんが好きだった蕎麦屋へ行こうと駅近くの昔ながらの店に入り、熱燗で献杯しました。
よき思い出に花が咲き、お二方に改めて感謝と祈ることができたいい日でした。

また違う日、西新宿の高層ビル街の美しいイルミネーションの中、久しぶりに吉村さんのお姉様と友と食事をしました。昔行ったことのあるサラダバーが美味しい店です。みな優しく癒されます。昨年の秋、一心同体となって吉村とさんの傍にいて不思議な絆が生まれたのか~これからもおつき合いがつづきそうです。

そしてそして・・・わたし
未来に向けて歩みださなくてはと思います。
もうずっと部屋の中にいます。冬眠もいいとこです。外へ出なくなると人からメールもあまりこなくなり、完全にミノムシ状態。殻の中の生暖かい温度で息をし、外気に弱くなっている気がします。そしてミノムシのメスってさみしい結末なんですね。この年になって知りました。ああ、殻を破って外に出ねば~~↓

ミノムシはミノガというガの幼虫です。ミノムシは、春になるとさなぎとなり、初夏に成虫になります。ガとなってミノから飛び出すのはオスだけです。メスは羽が退化していて、ミノから出ません。ミノの中で卵を産んで、ミノの中で一生を終えます。ミノムシのミノの強さを、伸ばして調べて見ました。ミノは、大人の力でも破ることができないぐらいの強さがあります。細かい繊維が、幾重にもからまっています。ミノムシは、丈夫なミノに守られて、じっと動かずに冬を過します。

6月に舞台に立とうと思います。また少しづつお伝えさせていただきますね!



2016年2月8日月曜日

梅に鶯(サカモト)






今週はお休みしますとさっきまで考えていた。二人でブログをやってたときは隔週だったので呑気にしていたが、毎週となると1週間は瞬く間に過ぎ去る。秋からよくわからない季節が過ぎていきもう少しで春になるのか・・・。春になったら友と吉村さんの納骨に行く。

喪失感とよく高齢の方が言う。今まではその気持ちがいまひとつわからなかった。長生きなんて・・・という言葉もある。愛してる人をなくしてまで生きていきたくない、さみし過ぎると。私は幸か不幸か、新しくはじめたことがあまりに忙しくずっと時間に追われていたが、ふとした隙間に何かが吹きはじめる。

今週は以前とてもよくしてくださった方のお葬式に行く。去年の暮頃だったか、NHKでその方の特集をしており懐かしくて見たばかりであった。その方の稽古場での記憶が蘇る。素晴らしき芸術家だしやるしかないと語っていた。多分、すでに病と闘っていたのかもしれない。

走り去る”2月。瞬く間に過ぎ去るだろう。でも粘って粘って。ひとつひとつやりきりたい。がんばろう。

2016年2月1日月曜日

黒水仙(サカモト)


                                           


 平日の昼のスポーツクラブ、ファミリィレストランに行くと、私より年長のおばさま方がよく株の話をしている。私とはかけ離れた世界でちょっとびっくりしてしまう。また、芝居を観た帰り下北沢のみん亭に行くと結局ここで頼むものはいつも同じになるなあと友が言う。自分の知らない世界はまだまだあると思っていたが、これだけ生きてくると選択できる範囲、趣味も限定されてくる・・・

すっかり出不精になってしまった。地元で自転車で狭い範囲をぐるぐる。久しぶりに芝居を観にいくと楽しくてしょうがない。そこで芝居仲間に会うとまた楽しい。

2月になった。韓国映画「黒水仙」のDVDを見る。実はあまり期待していなかった。2001年の作品であるし
懐かしいようなそんな気分で見続けていたのだが見てよかった。その役者でなければ説得力がないシーンがあり、そのシーンだけでも見たかいがあった。やはり役者の持つ力がいいなあと思える。元気をもらいました。