ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2011年6月26日日曜日

静岡県舞台芸術センター:ふじのくに⇔せかい演劇祭2011 野外「天守物語」(サカモト)

 
左からSPACで活動する仲谷さん、私、美加里さん、久保庭さん
         
川崎インターから高速に入る。同行者は唐組の藤井由紀さん、SPACで長く活動していた久保庭尚子さん。今回運転も勤めるパワフルウーマン久保庭さんが、この夏、「女中たち」で、私の相手役の方だ。女、三人。演出:宮城聰、作:泉鏡花「天守物語」を観るために、静岡に向かう。 御殿場にさしかかる頃、ものすごい雨足になり、雨が、車を窓ガラスを叩きつけ、水しぶきで一瞬前方が見えなくなり、スリップしそうにもなり、もう怖いのなんのって。車中はヒィーヒィー。由比の海も曇天な雨空を反射し、真っ暗だ。今日の野外劇観劇は至難の業になるなと思っていると、次第に雨地帯をくぐり抜け、清水インターを降りる頃には、すっかり晴れあがった。ああ、お日様!ああ爽快!!


劇場に入ると、風が心地よい。これが野外劇の醍醐味だと思う。衣装が、髪が、風にさらされ、虫が照明の明かりにむらがる。花火が上がる。生音は木霊する。鬱蒼とした緑に囲まれたこの空間は、東京で見る野外劇とも質を変え、森林浴に満たされている。

芝居に関しては思うところが沢山あった。板の上にあがったならば虚の世界。私も虚の世界をもっと突きつめていかなくてはと思った。終演後は、BARカチカチ山でクナウカの阿部一徳さん、美加里さん、SPACの方と歓談。いいものを沢山いただいて、そして新しくめぐり合えた方たちに感謝し、とても幸せな一日でした。

                       
         クナウカ阿部一徳さん 美加里さん

2011年6月19日日曜日

雨日記 其の弐(ヨシムラ)

6/11
唐組「ひやりん児」 観劇。


「 ひやりん児」と書いて「ひやりんこ」 と読む。この響き、このセンス。夕暮れの 花園神社に赤テントが張られ「待ってました!」と唐十郎登場。しかも傍らに自分そっくりの娘を従えて。作品云々抜きにして新宿花園神社で唐さんの作品(新作)が上演され続けていることに感動する。巨大水槽に飛び込み、にやりと微笑む唐さんは、演劇に挑み続け、命をかけてふざけているように見える。この姿勢、わたし(えみねんこ)は好き。

6/15 
新しい仕事の研修初日。
苦戦、苦戦。経済の安定と、組み込まれることへの抵抗、生活と志の矛盾と闘いながら、ぎゅうぎゅうと頭に詰め込む。社会人として真摯に働くことは志す芸術の肥やしとなるのか、わからないけれど。いまやるべきことを。

6月某日
ぶらり岡本太郎美術館へ。
「太陽の塔」とひとつになり、昭和の底力をチャージ!

2011年6月11日土曜日

韓国から新宿二丁目へ、(サカモト)



この夏、新宿二丁目で暑くなります!
今年3月、そして再度4月に韓国で上演してきました「女中たち」を、7に韓国の蜜陽(ミリャン)フェスティバルで上演する運びとなり、8月には新宿二丁目、タイニイアリスで上演します。ゲイタウンと呼ばれるこの街で、憎い奴ジャン・ジュネの作品を上演するのも、何かの因果でしょうか。

女中たち」は、3つのグループに分かれ、韓日チーム、日本チーム、韓国チームとなります。私は韓日チームです。韓日というのは、日本人の役者二人と韓国の女優ベ・ミヒャンさんです。ベ・ミヒャンさんは日本でも、新宿梁山泊に出演するなど幅広く活動している方です。私が出演します日程が↓下記の3日間と限られていますので、是非来ていただければ、本当にうれしいです。 
 


8月「女中たち」 韓国の鬼才、
イ・ユンテク演出 
タイニイアリス 新宿区新宿2-13-6-B1

24日(水)      1900韓日
25日(木)1400韓日1900日本
26日(金)1400日本、1900韓国
27日(土)1400韓日1900韓国
28日(日)1500日本


今年になって、この作品のことだけを考えています。演劇といえども大量生産で終わっていくことも多いなか、このような時間を持てるしあわせを感じています。がんばります!

2011年6月6日月曜日

雨日記(ヨシムラ)

5/27 
梅雨入り。

6/1 
失職。日々の生活に穴があく。
経済の穴、心の穴。


就職をせずに芝居を志すと決めたときから芝居と生活の糧は別だった。20世紀はアルバイトをしながら芝居をやるということが困難ではなかったが、時代は移った。河原乞食は役者の代名詞だったが、世の中フリーター、ニート、ホームレス…言い換えているが、乞食の類が増えて見境がつかない。「下流」に安居する人々。どうにかなるのにしようとしない。自戒を込めて「上昇することをあきらめてはならぬ!」気合いだ!就活だ!

そしてせっかくの機会なので問うてみる。大切なこと。大切なひと。望むものは一瞬か、継続か。働く。演じる。少し許容範囲を広げてみたり、角度を変えて見れば新しい発想に出会う。働く。演じる。生きてゆく。愛する。先は長い、まだまだ。

暗闇の光明。節電の街に希望の灯が浮かび上がるようにと信じて。