ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2012年12月29日土曜日

今年の終わりに。(ヨシムラ)

すっぽりと氷に包まれてしまったような街。
今年もあと2日です。

震災後に作られた演劇のなかで扱われる「震災」を観るとき、難しいなと感じることが多い。避けては通れぬ思いもあるが、扱い方が中途半端であっては取り上げる意味がない。

「リクゼンタカタ」

 
 
演劇公演ではないが、ZORAやかもねぎショットでお世話になっている舞台監督の森下紀彦さんが、「陸前高田でいろんな公演をしよう会」を立ち上げ、下北沢スズナリで公演を行った。企画は練りきれていないようにも思ったが、森下さんの思いはストレートだ。とにかく始める、そこからなにかが生まれてくる。なにかやらなければと思いつつなにもしないのはだめなのだ。
 
 
 「トロイアの女たち」
 
 
蜷川幸雄演出のギリシャ悲劇。演じるのは日本人、アラブ人、ユダヤ人の俳優たち。役者たちの母国は今も紛争の渦中にある。この作品の終盤、トロイア陥落のシーンで、原作にはない「地震が来た」という台詞があり、この叫びとともに、大地が揺れ、城壁が崩れ落ち火に包まれる。「闘い」の実感のない日本人。「地震が来た」とは日本人の立ち向かわねばならない闘いであることを示しているように思えた。揺らいだものは大地ばかりではない。そして、決壊した海を分け入り、震える膝を自ら励まし、立ち上がり歩き始めるヘカベの姿は感動的に美しい。誰かについていくのではなく、自分で切り開いていく姿。演じている白石加代子さんの生き方とも重なる。それにしても、たまにはこういう大きな物語の中の演じ手になってみたいものだ。
 
 
 
2012年、ZORAは『蜘蛛女のキス』に挑戦しました。本を選び、読み、考え、闘い、負けそうになるも諦めず。ひとつの作品を生み出すには時間がかかります。年に一本。わたしたちの精一杯ですが、年に一本、いい作品を生み出してゆけたら、と思います。これからも。

今年も一年ありがとうございました。
温かくして、よいお年を。
 


2012年12月23日日曜日

息衝く(サカモト)

今年最後のご案内は、来年撮りはじめる映画「息衝く」です。
公式サイト、是非ご覧ください!



 監督の言う、自律から自立へ。私も、もうひとつ壁を乗り越え、息づく来年になればと思っています。皆さんにとっても、生き生きとした一年になりますように。少し早いですが、よいお年を。


 



2012年12月16日日曜日

むこうの家から(ヨシムラ)

来年3月に、出演する公演の詳細が決まりましたのでお知らせします。


勝田演劇事務所番外公演
『SHOWとショート・ショート』
2013年3月15日−18日
六本木ストライプハウス 

高見亮子作の短編集と素敵なショー(!?)を勝田安彦演出でお送りします。出演は、村松恭子さんとわたし。村松さんは、劇団のひとつ先輩で、ご一緒した時期は 短かったのですが、公私ともにたくさん影響を受けた方です。その後、村松さんは、新宿梁山泊で活躍されたり、それぞれ別の道を辿りましたが、「いつか二人で」の思いが実り今回の公演となりました。華やかで暖かい作品になればと少しずつ稽古を始めています。

先日はチラシの写真を撮るため、衣裳をつけ久々に本格メークをして気分高揚、姉妹のように並ばせていただくと、若かりしころのことや、いろいろな思いがよぎりました。「むこうからいいことが来るような表情で」と村松さんに耳元でささやかれ、「むこう」を見た表情の一枚です。


黄金風景



駒込駅から職場までの本郷通りは銀杏の並木道。色鮮やかな木々の美しさに惹かれずっと歩いてゆくと、東京大学にたどり着きます。正門を入って飛び込んでくるのが、この景色。あまりの美しさに目眩。この季節、イルミネーションもきれいだけれど、銀杏の美しさにはかなわない。美しく盛大に散る葉とともに、今年もあとわずか、と物思う。

2012年12月9日日曜日

愛のゆくえ(サカモト)



冬眠していたはずなのに、外出する事も多くしっかり冬眠できていません。もぐりそこねたもぐらが首を出したり、引っ込めたり。土に栄養をつけ、種を蒔き、ほどよい水を浴び、燦燦と陽の光を浴びたい。冬の陽光は、やさしく穏やか。心が休まります。

来年、はじめて映画に関わります。公開は2014年になりそうです。魚をさばくシーンがあり、急遽習いにも行きました。一緒に出向いてくれた吉村さんも高見さんもお店で楽しそうで、なんだかほほえましい。

監督は木村文洋さん。
昨年「女中たち」の舞台を観に来てくれてから、ずっと観ていただいています。その監督の公開作品、第2作目愛のゆくえ(仮)が、現在公開されています。私もこれから、冬眠からひょっこり抜け出し観にいきます。私が出演するのは、次回作です。チラシの原稿が送られてきましたが、正規のタイトルに心打たれました。年内にはこの映画を、このブログで、皆さんにご紹介できることと思います。

今。原発と地震と選挙と、揺れ動く女心。日本国憲法、基本的人権、この年になって憲法に触れています。これまで、憲法をしっかり読んだこともありませんでした。芸術を通して国のことを考えてもいた気がしていたけれど、いざその機会に触れるのは、身近の金銭を獲得するためでもあったりして。でも、その憲法に触れることが、この国の経過と、今を生きる自分の位置を見定めることもでき、再認識させられます。

今年もあと少しになってきましたね。忘年会にもお呼びをかけていただき、ありがとうございます。けれど今年は冬眠そこねたもぐら、土から這い出せるでしょうか。でもまたきっと芝居を通してお会いできることでしょう。どうぞあたたかく、美味しいものを沢山食べて、体に栄養を!

2012年12月2日日曜日

師走のバッハ(ヨシムラ)

 11月29日
鯵を三枚におろす。


先週の予告通り、サカモトの映画撮影シーンのための「魚をさばく」練習をしに、池ノ上の「鱒夫亭」へ。店主指導のもと、もくもくとアジを三枚におろすサカモト。6尾ほどを終えだんだんサマになってきた様子。さばいたアジを肴に、熱燗をいただきました。秋田出身の鱒夫店主の「きりたんぽ汁」もとても美味。かもねぎショットの高見亮子さんも加わり、昔話や来年の芝居のこと、また居合わせた常連のお客さんとも話が弾み、楽しい夜になりました。


12月1日
三十路会。


以前働いていた麹町の財団の同僚と忘年会。30代で結成し、歳月は過ぎるも集まるときはいつも「三十路会」。巣鴨地蔵通り商店街の名店、加瀬政で食す「鱈と白子の鍋」。青森直送の新鮮な白子がてんこ盛り。たまりません。

12月2日
青のはて。


ZORAでお世話になっている扇田拓也さんが演出を手がける「てがみ座」公演を観に吉祥寺へ。宮澤賢治の旅から始まる物語。力強い作品と挑戦的な演出に驚かされながらも、役者さんの岩手弁がなんとも心地よく響きます。気がつけば、秋田、青森、岩手とすっかり東北づいている日々でした。

12月になり、急に寒さも時間の早さも加速するようです。色づいて落ちる銀杏の葉を踏みながらバッハ。師走にはベートーベンよりバッハが似合う。夜になり冷たい雨。落葉も加速して本格的に冬、です。風邪に気をつけて健やかにお過ごしください。

2012年11月25日日曜日

「韓国劇作家シリーズ第一弾」《パパのパパごっこ》写真館(サカモト)

写真撮影:原節子










舞台写真ができあがってきました!
他の2作品についても次から検索できます→モズ企画
こうして時間が経ってからみると、やっている時は余裕がなくあたふたしていても、ああやってよかったなと愛着が沸いてきます。関わった全ての方に改めてありがとう!

「パパのパパごっこ」
作:オ・セヒョク
演出:荒川貴代
出演:久保庭尚子、坂本容志枝
配役:ハゲ、オカッパ:坂本容志枝
   ヘッピリ、パーマ:久保庭尚子
作曲:功刀達哉

そして
              パク・シニャンさん

作家のオ・セヒョクさんは、韓国の有名俳優、パク・シニャンの奨学金制度によって援助を受け勉学された方です。その関係もあってパク・シニャンさんのフアンの方も観に来てくださいました。パク・シニャンさんは「パリの恋人」で拝見させていただきましたが、品のよさ、知的さ、男性の大きな懐を踏まえた魅力があって私も唸りました。こうして、これまでお会いしたことがなかった方とも出会えて、本当にうれしいと思います。

そして↓作家のオ・セヒョクさんです!なんと若いですね、この若さで解雇、リストラの話を書いてしまいました。韓国は学歴社会。俳優もほとんどは大卒。サラリーマンの世界でも、競争は激しいです。

              オ・セヒョクさん

すっかり寒くなり、私はといえば冬眠中。少しこもります。でも、来年撮影する映画で、魚をさばくシーンがあり、昔いた劇団の先輩が経営している店に出向き、教えていただきます。そこで久しぶりに、ZORA吉村さんや、かもねぎショットの高見さんに会います。それ以外は、ひたすらこもります。さみしいけど、今はそんな時期です。ブログは更新しますので、また、ここで、お会いしましょう!

2012年11月18日日曜日

木枯らし1号(ヨシムラ)

雨あがり。晴天の朝はぐっと冷えて、季節がどんどん動いていくのを感じます。歩道橋から見えるスカイツリーはクリスマス色に染まり、橋の下のホームレスはどこかへ渡っていきました。政治が動き、92歳の女優が逝き、そわそわとした気分で、街に木枯らしが吹いています。

お散歩中、深まりゆく秋を写してみました。




今年を振り返るにはまだ少し早いのですが、今年は2本、濃厚な作品とのかかわりがあり、自分では「精魂尽き果てるまで」の思いで臨みましたが、まだまだ。これから、役者として、ZORAとして、どのように取り組むかを考えながらまた少しずつ進んでゆけたら。

来年の第一弾は、新春3月の公演です。20数年前、劇団でお世話になった大好きな先輩、村松恭子さんとの二人芝居。かもねぎショットの高見亮子さん作、勝田安彦さん演出で、おもしろくて悲しくてすこし怖い二人芝居を二本立てでお届けする予定です。今少しずつ準備を始めています。長く芝居を続けて来て良かったと思えるのは、こうしてまた、かつて熱い時代をともに過ごした方と、再び出会い一緒に芝居を作れることです。続けることは大切です。

和服でお稽古中。左が村松恭子さん。

子供の頃、朝なかなか起きない私たち姉妹に、母は歌を歌って起こしてくれました。「ちょうちょ、ちょうちょ、なのはにとまれ〜」の節で「起きよ、起きよ、おりこうのみなさん〜」と近所中に聞こえるような大声で歌うのです。恥ずかしくてやめて欲しいと思ってしぶしぶ起きたものです。だいぶ大人になり、なにもかもいやになる夜や、行き詰まるとき、なかなか布団から出られない朝などは、この頃なぜか母の歌を思い出し、「起きよ、起きよ」と自ら歌い、元気を出しているのです。

2012年11月10日土曜日

朝霧は晴れ(サカモト)



千秋楽の翌日にも仕事が入っているのに、皆と新宿で二次会のカラオケ、日本、韓国人入り乱れ、歌い踊り、ふと冷め、帰らなくてはと店を後にタクシーに飛び乗る。一次会の中華飯店で紹興酒、カラオケ屋でカンパリソーダを飲み続け、胃の中は混濁状態。翌朝、久しぶりの二日酔いで、気持ちが悪く、疲れはピークに達し、必死の思いではいずり起き、仕事場の駅にたどり着いたところ、「さかもとさ~ん」と声をかけられる。眠りから覚めたように、彼女の顔が天使のように思えました。ああ、この人も見に来てくれた。一枚のチケットを買っていただけるありがたさを、しみじみ感じます。

それから二日経った朝、本当に丸一日の久しぶりの休日が訪れました。自分で言うのもあれですが、いつも忙しい。カーテンを空け、ベランダに出ると、外はまっ白、もうもうと、霧です。霧が覆い尽くし何も見えない。やっと終わった、この安堵は今年の舞台3本に対する、安堵でもあります。6月にかもねぎショット、8ZORA、そして11月今回のモズ企画。三本共、まるで違う役どころでした。
                
                  
     終演後、相手役の久保庭さんと  

今回のモズ企画「韓国新人劇作家シリーズ第一弾」に関わって考えさせられました。新しいことに関わるということは、さまざまなことを受け入れるということでもあるから、これまでにない疲れを感じ、消耗しました。でも歩み出さなければ、何も生まれはしないし、感動もない。       
                
           
テレビのお天気お姉さんが、「朝、霧が立ち込めますが、こういう日は晴れます!」とコメントしています。なんだか元気がでてきました。暗中模索の中でも、晴れる日は訪れる。これまでだって、かすかな自分の直感を信じやってきただけなのだから。

観に来てくださった皆様、本当にありがとうございました!これからもどうぞよろしくお願いいたします。お客様に支えられ、鍛えられ、やっていくことができます。そして、勝手ではありますが、時間を経ても、こうしてお会いできることに感謝しています。寒くなってきましたので、暖かく、どうぞおからだを大切に。また、是非お会いしましょう!

・舞台写真は、後日、お届けします~

♪初日に見て下さった方から、こんなコメントをいただきました!↓

はじめまして。昨日友達とタイニイアリスでオ・セヒョクさん作「パパのパパごっこ」を観ました。とても面白かったです。セヒョクさんのお芝居を日本語で観れたことは韓国語が分からない私達にとってとても意味深い事だと思います。そして女優さんが演じられた事も面白さに一役も二役も買っていると思いました。テンポの良さ、セリフの歯切れの良さ。まるでコントを観ているようでした^^有難うございました。もし韓国で同じお芝居を観ても言葉の壁があるので、セヒョクさんの言わんとする事がどこまで掴めるたか?今回の企画に感謝と共に、俳優さんお二人の演技力に感謝致します。

2012年11月4日日曜日

実り(ヨシムラ)

雲を一掃してどこまでも高く青い空の下、澄んだ空気を吸い込み、短く美しい季節を感じます。



サカモト出演の「韓国新人劇作家シリーズ第一弾」を先日観てきました。韓国の劇作家による短編3本です。短編とはいえ50分近い作品3本の同時上演は、出演する方も観客も体力勝負。客席は満員で熱気があります。

どの作品も「家族」がテーマになっており、現代韓国の家族の問題を描いています。サカモト出演の「パパのパパごっこ」は夫と妻の一人二役がくるくると入れ替わりばかばかしさの中にも悲哀とあたたかさが感じられる作品でした。男役の続いているサカモトの女役、しかもピンクのワンピース姿のかわいい妻の役がツボにはまりました。

韓国とわたし。
韓流ドラマの直情的な表現に「それを言っちゃあ、おしまいよ」とつっこみ、察する日本人の「機微」を、向田邦子を好む。極彩色より、淡い色や陰影にひかれる。従軍慰安婦や最近では領土問題が取りざたされてもピンと来ず。平和の裏返しなのかもしれないけれど、歴史や政治、経済に無関心、無頓着すぎる半生を送ってきたものだとつくづく思う。今日の芝居にしても家族から世相が、世相から社会が映される。主張がある。そして熱い。なにはともあれこの熱気には勢いを感じる。

近くて遠い韓国を考えるきっかけにもなり、懐かしい韓国の友人を思い出し、サカモトの知っているようで知らなかった意外な一面を発見した夜。しかし終演後の居酒屋で、サンマの塩焼と熱燗に「あぁ、日本人でよかった」と思わずつぶやいてしまうのでした。


公演は本日が千秋楽。本当におつかれさまでした!私ヨシムラは来年の3月、新しい試みに挑む公演のための準備を始めたところです。詳細はまた追ってお知らせします。わたしたちにとって実り多き秋となりますように。

2012年10月29日月曜日

本日!11/4千秋楽!!「韓国新人劇作家シリーズ第一弾」(サカモト)

全く、当日になって、ようやく写真がアップできました。まだまだ、今回は大勢いるのですが、稽古もそれぞれの場でやっていたので、やっとこの2、3日で合流。いよいよ本日、本番!
皆さん、お待ち申し上げます!!

「秋雨チーム」左から演出キム・セイル氏、ひとつ飛ばし 生井みづきさん
左上、功刀君(「パパごっごチーム」の作曲をしてもらいました!)


「パパごっこチーム」左から相手役、久保庭さん、演出荒川さん



いよいよはじまります!3つの丸っきり雰囲気の違う作品をどうぞ、お楽しみください!お越しいただけますと、大変うれしく思います!!

当日、ひょっこり、来られるようになった方は、受付にてサカモトの名を提示してください。どうぞ、お待ちしています。

モズ企画 『韓国新人劇作家シリーズ第一弾』

ジョン・ソジョン作「秋雨」翻訳・演出:金世一
オ・セヒョク作「パパのパパごっこ」翻訳:金世一 演出:荒川貴代 坂本出演!
イ・ナニョン作「一級品人間」翻訳:李知映 演出:鈴木アツト
三本同時上演!!

201220112010年釜山日報新春文芸戯曲当選、気鋭の韓国人劇作家の作品を、いちはやく日本に
紹介する注目の公演です。
移り変わる韓国の現代社会と家族のかたち。
これは日本の懐かしい昨日?
それとも明日

【日時】2012
1031()19:30
 ・1101()14:00

 ・1101()19:30
 ・1102()14:00 

 ・1102()19:30
 ・1103()14:00
 ・1103()19:30
 ・1104()14:00

(8)

【会場】
タイニイアリス
東京都新宿区新宿2-13-6-B1 tel:03-3354-7307 URLhttp://www.tinyalice.net/

【チケット料金】
前売り:3000円 当日:3500

【ご予約】
以下のアドレスから坂本容志枝の扱いでご予約いただけます。フォームに必要事項をご記入下さい。
http://481engine.com/rsrv/webform.php?s=5d6dweyivtnrekkf

モズ企画
http://mozukikaku.wordpress.com/

2012年10月21日日曜日

アニハセヨ♪♪10/31初日!「韓国新人劇作家シリーズ第一弾」(サカモト)



ハロウィンのかぼちゃの不気味な様相は、日本の街中にも、ただ今ぶら下がっております。商業的な装いも加味してますね。でも私は日本人だし関係ないかなと思いつつ、クリスマスだってバレンタインデイのチョコだってそう思いながらも、世界はつながってもいるし、見上げる空はどこまでも続いてるし、その日にそいういう思いを抱えている国の人が、この空の下、祈りを馳せているなら、その電波は、必ず世界に届いてるいるわけだし・・・。
      
ハロウィン

この日の夜に、私は初日を迎えます。タイニイアリスという志のある劇場のご好意に支えられ、世界に向けて、感謝と祈りを胸に、最高の新宿の夜を迎えられればいいなと思っています!演劇に携わって、ああいいなと思うのは、言葉を超えて感じあう瞬間があって、それが面白いし、生活感は違っても、人間の根源を感じるあたたかさがうれしい。

若かりし頃は、ヨーロッパに憧れ、そして海外公演でいろんなところへも行けたけど。今、アジア、近くて遠かった韓国。小さい頃、その国へ行こうとも思ってもいませんでした。そして50という年齢を迎えました。昨年、イ・ユンテクさんの「俳優の息」のワークショップに魅せられ、3ヶ月、渡韓。アジアのラテン国、韓国。その熱さとやさしさに触れました。そして、韓国語の響きが、とても魅力的に私の耳に木霊します。その響きは何なのでしょう?



今、私は50を超えて、やっと芝居が面白くなってきました。それまでは勿論、下手だし、自分の欠点やコンプレックスが演技を超えることができず、不自由でした。今は、ちょっと違う風がからだの中に吹くようになりました。芝居をはじめて30年たった今です。こんな境地に至ることができたことは、ものすごい発見です。これも、いろいろな方と芝居をし、まさしく昨年「俳優の息」という、ことを授けてくれた、イ・ユンテクさんと出会えたことが大きいのです。

ずっと相棒でいてくれた吉村さんに感謝しつつ。今、タックルを組んでいる、演出の荒川さんと、相手役の久保庭さんにも感謝しつつ、いい芝居ができたらと思っている昨今です。皆様、是非お越しいただけましたら、うれしいなあ。

モズ企画 『韓国新人劇作家シリーズ第一弾』

ジョン・ソジョン作「秋雨」翻訳・演出:金世一
オ・セヒョク作「パパのパパごっこ」翻訳:金世一 演出:荒川貴代 坂本出演!
イ・ナニョン作「一級品人間」翻訳:李知映 演出:鈴木アツト
三本同時上演!!

201220112010年釜山日報新春文芸戯曲当選、気鋭の韓国人劇作家の作品を、いちはやく日本に
紹介する注目の公演です。
移り変わる韓国の現代社会と家族のかたち。
これは日本の懐かしい昨日?
それとも明日

【日時】2012
1031()19:30
 ・1101()14:00

 ・1101()19:30
 ・1102()14:00 

 ・1102()19:30
 ・1103()14:00
 ・1103()19:30
 ・1104()14:00

(8)

【会場】
タイニイアリス
東京都新宿区新宿2-13-6-B1 tel:03-3354-7307 URLhttp://www.tinyalice.net/

【チケット料金】
前売り:3000円 当日:3500

【ご予約】
以下のアドレスから坂本容志枝の扱いでご予約いただけます。フォームに必要事項をご記入下さい。
http://481engine.com/rsrv/webform.php?s=5d6dweyivtnrekkf

モズ企画
http://mozukikaku.wordpress.com/

2012年10月14日日曜日

夜が終わる場所(ヨシムラ)

『蜘蛛女のキス』がサニーサイド演劇祭で最優秀賞を頂きました。芝居は評価される機会がなかなかないので、たいへん励みになります。暑すぎた日々、ひたすら打ち込んだ作品だっただけに、嬉しいニュースでした。観に来ていただいたみなさま、改めてありがとうございました。


10/4
MODE。カフカの短編集、「あなたに会ったことがある・2」を上野ストアハウスで観劇。ZORAにも出ていただいたことがある、石井ひとみさんが、カフカの「猿」を演じていて、とても魅力的。おおいに刺激を受け上野で飲み、旧友の結婚報告と、大滝秀二さんの訃報を聞く。50歳の決意と87歳の往生のニュース。うれしくて悲しい不思議な夜。まんまるの月。

大滝秀二は大好きな役者だが、思い出すのは岸辺一徳と共演したこのコマーシャル。「つまらん!」の一括。今みてもやっぱりすごい。
キンチョーCM

10/11
『蜘蛛女のキス』で演出協力をしてくださった、扇田拓也さんが出演された映画『夜が終わる場所』を観に渋谷ユーロスペースへ。ひとりでレイトショーということで少し気後れしましたが、劇場は海外で賞をとっての凱旋上映ということもあり、立ち見も出るほどの大盛況。われらが扇田さんは、警察官役なのですが、ダークな魅力全開、横暴な取り調べシーンなど、意外にも悪役がはまってました。映画は、殺し屋の生き様から疲弊した日本を浮き上がらせていますが、描かれる暴力や愛に衝撃というほどのものはなく、終演後に歩いた渋谷の街自体の方が、歪んだ活気を放出させていて、やばい現代を肌で感じるのでした。


サカモトの芝居もあと2週間。稽古に励んでいる頃と思います。みなさま、観に行きましょう! 詳細は、下の記事をご覧ください。

2012年10月6日土曜日

モズ企画『韓国新人劇作家シリーズ第一弾』 (サカモト)

2011韓国、金海公演「女中たち」クレール:坂本


小さい秋小さい秋小さいイ秋みつけた~♪こんにちは!回りに幸せなことが続き、どこにも行けない私ですが、こちらの稽古に入り、相手役の久保庭尚子さんのご実家で取れる栗をいただき、梨をいただき、秋を満喫しています。どうぞ皆様、いらしていただければ、大変うれしく思います。また、今回3作品上演ということで、受付混雑緩和のためもあり、予約は下記の予約フォームにしていただけますと、有難いです! 


★★そしてそして、夏のZORA公演「蜘蛛女のキスが、サニーサイド二人芝居演劇祭で、8つの作品の中から最優秀賞をいただきました。これを励みに来年も更にパワーアップしていきます!!

では、公演のご案内です!↓↓

この度、モズ企画の公演を行うこととなりました。ぜひご来場を賜りたく、詳細を御案内申し上げます。
モズ企画『韓国新人劇作家シリーズ第一弾』

ジョン・ソジョン作「秋雨」翻訳・演出:金世一
オ・セヒョク作「パパのパパごっこ」翻訳:金世一 演出:荒川貴代 坂本出演!
イ・ナニョン作「一級品人間」翻訳:李知映 演出:鈴木アツト
三本同時上演!!

201220112010年釜山日報新春文芸戯曲当選、気鋭の韓国人劇作家の作品を、いちはやく日本に
紹介する注目の公演です。
移り変わる韓国の現代社会と家族のかたち。
これは日本の懐かしい昨日?
それとも明日

【日時】2012
1031()19:30
 ・1101()14:00
 ・1101()19:30
 ・1102()14:00
 ・1102()19:30
 ・1103()14:00
 ・1103()19:30
 ・1104()14:00

(8)

【会場】
タイニイアリス
東京都新宿区新宿2-13-6-B1 tel:03-3354-7307 URLhttp://www.tinyalice.net/

【チケット料金】
前売り:3000円 当日:3500

【ご予約】
以下のアドレスから坂本容志枝の扱いでご予約いただけます。フォームに必要事項をご記入下さい。
http://481engine.com/rsrv/webform.php?s=5d6dweyivtnrekkf

モズ企画
http://mozukikaku.wordpress.com/

【公演情報・内容等のお問い合わせ】
予約管理info@

2012年9月30日日曜日

秋やすみ〜フジタを巡る旅〜(ヨシムラ)

1986年 東京。
藤田嗣治の生誕100年を記念して「レオナール・フジタ展」が開かれ姉妹で観に行ったのがきっかけでフジタが好きになった。その後ふたりで作品展に訪れるたび、絵の横に貼られた「平野政吉美術館所蔵」の文字が気になった。調べると秋田県にある美術館らしい。「いつか平野政吉美術館へ行こう」と姉妹で約束した。あれから20数年。秋田への旅がついに実現した。

フジタ自画像

新幹線こまちで秋田へ向かう車窓は、黄金の稲穂が揺れる田園。のどかな東北の風景を眺めていると心が解けてゆくよう。秋田駅から徒歩で10分、ついに平野政吉美術館へたどり着く。

平野政吉は秋田の地主であったが、美術展でフジタに出会い、フジタとその作品に衝撃を受け、その後コレクターとなりパトロンを越えた交友を深めた。政吉は、収集したフジタ作品を展観するため美術館建設を計画、その美術館の壁画の依頼を受け制作したのが、大壁画「秋田の行事」である。あまりにも巨大で圧倒されるが、間近で見ると細部にフジタのユーモア、人々への眼差しが感じられるあたたかい作品であった。壁画を描き終えた頃、日本は戦争体制へ傾倒してゆき、美術館の開館は頓挫、ふたりの願いが叶うのはその後30年経ってからだったそうだ。

秋田の行事

しかし竿燈祭りも終わった町はどことなく物寂しく、翌日は駅の案内所で情報を仕入れ、ローカル線に乗って温泉へ行くことにする。日本海は荒波というイメージであったが、秋の海は静かに凪いでいて穏やか。秋空と美しい海を眺めながら入る露天風呂。極楽です。

両親を見送った今、唯一半世紀をともに生きて来た姉と、平和だった昭和の頃やいろいろあった平成を振り返り語り、郷土料理を堪能し地酒に酔い、すっかり心身リフレッシュの旅となりました。

道の駅 岩城からのぞむ日本海

2012年9月23日日曜日

潮時(サカモト)



潮の満ちる時、引く時。物事を始めたり終えたりするのに、適当な時期、好機ということでしょう。日本語の語感は、端的にその言葉が浮かびあがってくるときがあります。やはりこの島国で生まれ、育ち、四季折々の風の中で生きてきた由縁でしょう。

秋分の日、父の17回忌の為、お寺へ。般若信経を皆で唱え合掌。父はやさしい人だった。人の信頼を裏切らなかった。「彼岸」とは、煩悩に満ちた世界から解脱した悟りの世界、亡くなった先祖達の霊が住む世界。その祖先の霊を供養するために、私たちはお彼岸になると、お墓参りに行く。季節の変わり目、降らなかった雨が降り、何かが洗い流されていく。今日、お墓に供えた花々もずぶぬれになり、今頃は首を垂れていることでしょう。今日という秋分の日を境に、私の中でも何かがぬけ落ちたよう。

秋に公演が控えています。まだ準備もままならぬ中、既にチケットの予約もいただき、うれしいかぎりです。あと1ヶ月しかないのに、こんなんではいけません。少しづつ拍車をかけていきます。出演するモズ企画のブログが新しくなりましたので、どうぞご覧ください。またチラシも届きましたら、すぐに掲載しますね。
 
韓国新人劇作家シリーズ第一弾 
日本初上陸2作を含む3作品同時上演!! 

2012年 1031()114()  @タイニイアリス 

    10/31(水)11/1(木)11/2(金)11/3(土)11/4(日)
1400       ○     ○    ○     ○
1930  ○    ○     ○    ○

新人賞を受賞した韓国人劇作家が描く いま、この瞬間の韓国 そして家族
ジョン・ソジョン作/金世一翻訳・演出/『秋雨』
オ・セヒョク作/金世一翻訳/荒川貴代演出/パパのパパごっこ出演!
イ・ナニョン作/李知映翻訳/鈴木アツト演出/『一級品人間』


★下記のアドレスから、チケットを予約できます。その際には①メール②チケットフォームのどちらかで送信願います。その際には、坂本のチケットで、と一言添えてください。よろしくお願いします。
公演ブログ:モズ企画  http://mozukikaku.wordpress.com/