ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2012年1月30日月曜日

前夜、(ヨシムラ)

お寒うございます。


出勤時間は早朝。解け残った雪が凍り、街中すっぽり冷蔵庫に入ってしまたよう。それでも真っ暗だった朝は、少しずつ明るくなり、コートの襟を立て踵を鳴らして歩きます。冬らしい冬を頬に受けながら。

ZORAは今年の夏、公演を行うことを決めました。これまで年に一回、秋冬に公演を行ってきましたが、今回は夏です。果たして燃えるような季節が訪れるのでしょうか?凍える季節からは想像もできませんが、今からじっくりと氷面下で準備体操をし、構想を練り、味わい深く、衝撃的な、わたしたちにしか出来ない作品を創りあげていきたいと思っています。

いろいろ画策しているなかの一環で…
今日は渋谷に集いました。


わたしたちの間に居るのは、わたしたちが「エビさん」と呼んでいる劇団時代の先輩、海老原洋之さんです。20年前と全く変わらぬ、しゅっとしたお姿。一緒に海外公演に行ったときの話や、造詣の深い映画の話、そしてもう長いこと舞台から離れているエビさんと「また一緒に舞台を!」と期待は膨らみました。濃厚だった過去の時間、時が経ってまためぐりあえること、いろいろな思いがこみあげる夜。また何かが始まる、何かが動き出す予感のする夜!

2012年1月22日日曜日

大寒(サカモト)



昨日、お世話になっているところの新年会が吉祥寺第一ホテルであり、又新たに入門しようとしている合気道の道場も吉祥寺、初映画を見たのも吉祥寺。今年は吉祥寺を皮切りに歩みを進めていきそうです。

昨年韓国へ行く際スポーツクラブを辞めて以来、すっかり運動をしなくなってしまい身体がブヨブヨしてきました。ひとりでやればいいのだけど怠け癖もあり、やはり人がいるなかでやるほうがさまざまな人の動きもみえて面白い。大寒の冷たい雨に降られ心底冷え切った身体で道場に見学に入ると、懐かしいような気分になりました。表参道の能舞台で稽古をしていた時が脳裏をよぎります。あのしんとした静寂のなかで足を滑らせ、自分のからだを見つめる時間が心地よかった。静粛と喧騒。今年は合気道を通じて自分のからだをみつめることができたらと思います。

2012年、6月かもねぎショット、8月ZORA、10月末から11月初旬モズ企画 の舞台が決まり、今年前半はその準備の時間です。ZORAの作品を今、検討中です。そのために映画を見、舞台を観、本を読む。特に私はこれまで映画を見てこなかったので、今、映画をみることが面白くてしょうがないです。ひとりの監督が性根籠めて作り上げた作品。その魂に触れ、春がくるまでは、こたつの中で、できるだけ沢山の作品をみようと思っています。


最近見続けているキム・ギドク監督の作品。映像も女優も、うつくしい。

              「悪い男」

2012年1月15日日曜日

はつ春、猫のこと。(ヨシムラ)


猫が好き。
この何年か、まず母、それから夫、猫、父、と剥がれるように親密なものたちが次々と去りゆき、本当に誰にも干渉されない、好きなだけお菓子を食べてもいい、子どもの頃に夢見ていたような生活を送っている訳だが、「ここに猫が居てくれたら」とときどき思う。

猫のいない生活になって3年。1月は猫好きの人々から猫の年賀状が届くので眺めている。藤田嗣治の猫、歌川国芳の猫も好き。というわけで、仕事帰り「歌川国芳展」に行ってきた。六本木ヒルズのギャラリーは行列ができるほどの大盛況。お目当ての猫はもちろん、素晴らしくもばかばかしい、奔放な江戸の風俗がいきいきと描かれた世界の中に浸る。江戸の洒脱、芸能が華やかに息づいていた時代に憧れる。


歌川国芳展

さて。
先日は、今年のZORAについての会議(ふたりだけですが)で新宿へ。芝居に対する姿勢や見解、性格も嗜好も異なるわれわれは、ゆるやかに話し合っていたのだが、あるきっかけでとんとんと状況が動き、動いたことで新しい扉が開いていった。こういうことがときどきあっておもしろい。時は流れる。眠っていても怠けていても。畑を耕し準備して、どんな作物を植えるか。これからである。

2012年1月9日月曜日

予感(サカモト)

                     撮影 伊藤雅章


松の内を過ぎて、今日は満月。その輝きに目が開かれます。さあ、今年の波に繰り出していきます。2012年。今年は役者として新しい境地へ踏み出せる予感を感じています。皆様、どうぞ本年もよろしくお願いいたします。




今年初の観劇は、お江戸日本橋亭で上演されました「花がたり~百花繚乱・女~」。以前「子午線の祀り」で共演させていただきました、観世葉子さんからのお誘いです。葉子さんが語ったのは、落語から題材をとった「中村仲蔵」。力動感とスピードと、女性講談師、活弁士を彷彿させます。語りはもっともっと楽しめる可能性があると思いました。終演後は、舟盛りに日本酒。照明家の小関さんが、今日はぬる燗でと・・。その日の温度により、酒の温度も変える。小関さんのお酒の飲み方はいつも粋です。ぬる燗が胃袋に心地よく、久しぶりに敬愛するお二人に会えて、しあわせな夜でした。



そして、初映画は富田克也監督、サウダーヂ 吉祥寺のアーケードをもうすぐで抜けそうな手前、バウスシアター。ここで20代半ば、大好きだった劇団の男先輩たちに誘われ公演をしました。そしてやがて皆、結婚し子供ができ家族を作り、芝居から足を洗っていきました。そんなことをふとおもいだしながら・・。

映画は日本の地方都市を背景に、日本人、外国人、移民が映し出されていきます。この映画をみて、決してしあわせな気持ちにはなれなかったけど、登場人物に同情もできなかったけれど、こころ惹かれるそれは、今という時代を晒し、このリアル感に嘘がなく、そしてそれを映し出せる映像という分野に、興味を持ち始めてる自分にやはり確信を抱いたということ。表現とは何そや?私も今という波に晒されながら、そんな課題を持ちつつ、今年は進んでいこうと思います。

2012年1月1日日曜日

始まりに。(ヨシムラ)


あけましておめでとうございます。

昨年は日本も我々も試練の年でした。新しい年もまた、立ちはだかる壁や逆風が吹く道に立つことになるでしょう。わたしたちそれぞれ、そしてZORA。ゆっくりと、ときにがむしゃらに、今年も歩みを進めます。末永く、どうぞよろしくお願い致します。

暖かく健やかに。よき年になりますように。


かくいうわたしは、穏やかとは程遠く、大晦日も三が日も朝から労働。ままならぬことこのうえなし。つけっぱなしのテレビから流れてくる。レディー・ガガが歌っているではないか。

「神様は間違えないから」
「ほかの道なんてないのよ」

ああ。
そうなのか。なにか突拍子もないことをぶちかますか。やるからにはね!