昨日、稽古が始まった。4月は週2回位であるけれど。
新宿西口に立つ。保険会社の派遣社員で18年間通い続けた新宿西口。働いてたのは平日。だけど土日の西口界隈が好きでセリフを覚えるのも、サラリーマンが消えるこの界隈の喫茶店が急に静まりかえり落ちついていて私の穴場だった。
演劇に復活した昨日。
大げさと言われるかもしれないけど、それ位昨年から今日にかけていろいろあった。前日に新宿TSUTAYAで借りた韓国映画「フアイ悪魔に育てられた少年」を見て、怪物がみえてしまう彼は、倒錯した本当の父親でない犯罪者の父に「怪物になれ」と言われる。怪物になればそんなものは見えないと。人が人を愛するには理由があるが、その父もある怪物と闘ってきたのであり、誘拐した本当の子供でない子供を愛し育てる。それも父親はひとりではない。複数の闇を持つ犯罪者たちはそれぞれの思いで本当の子供でない彼を愛する。この複数の父親の設定。そして個人のなんともいえない闇の部分に照らす韓国映画には本当に頭が下がる。そういう問題は日本にだって潜んでいる。なのに表面化されてこない。だけど事件は起こる。
稽古で久しぶりに声を出し、帰りにイタリアンレストランでラム肉と赤ワインで乾杯したかった。でもなんだかアンチョビやイカを注文してしまいこりゃ白ワインでしょと思い急遽変更。昼から頑張って筋力トレーニングまでしてしまったので、火照り一息つきたくてやっと腰を据えるとびっくりびっくり!
私の座った席の正面から歩いてきた一人の女性。生パンツに足はモロダシで、そのうえにコートをひっかけただけ。窓際がいいの!と要望しスタスタ店を闊歩する水商売的な女性。店にいる皆、一瞬息が止まった。だってパンツでしょと。誹謗的な批判的な目線の中で誰にも止められず闊歩する。ああ~なんて自由なんだろう。パンツじゃなくおしゃれな短パンだと言われればそれまでだけど。パンツに見えたのは私だけ?あったかい春の日だしね・・・。でもひとつ間違えれば捕まるかもしれないぎりぎりの狭間で闊歩する。フーハ~。この西新宿でお世話になった方たちの顔が浮かぶ。
さあ!私も飛び立とう。