あまりにも急で、信じられない気持ちのまま。
一夜明けて、安奈さんの死は、悲しすぎる。悲しくてたまらない。
美しい人。天真爛漫で、少し不器用なところもあって、よく笑って、本当に魅力的な安奈さん。
一色一成ギャラリーより |
安奈さんがまだ高校生の頃、第三エロチカの舞台を見てくださり、その後1999年に『ロスト・バビロン』に出演していただき、旅公演もあり仲良くなりました。ZORAの公演も何度も観にきてくれました。2005年にかもねぎショットの『ロシアと20人の女たち』でご一緒し、昨年『赤と白』では、姉妹の役をやらせていただいた。ちょうど去年の今頃は、毎日稽古場で顔を合せていました。ひねくれ者の役のわたしは、あたたかい安奈さんの笑顔に包み込まれていました。共演の海老原さんとわたしは、無邪気に笑い転げる安奈さんの可愛さに、すっかりまいっていたのです。
お互いに病気の話はほとんどしなかったけれど、安奈さんは気丈で、ギターを習ったり舞台にも意欲的だったから、少しずつ快方に向かっているものと思い込んでしまった。今は途方に暮れ、なぜ風のように行ってしまったのだろうと、心が砕けそうになります。
大好きな人の死はつらすぎて、長く生きて行くことは、人の死を見送り続けることにも思え、やりきれない。しかし、いつかは自分も見送られる。その日までは、懸命に生きなければならない。