ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2014年10月26日日曜日

ありがとう(サカモト)


冬に入る前の、澄み切った高い空。人は死ぬとどこへ行ってしまうのだろう。冬支度の前の空気。 季節の変わり目にさらっと好きな人がいなくなってしまう。


今年は勉強していたことがありまして、舞台も少し休憩しそちらに時間を費やしていました。慣れない分野を脳に叩きこみ、刺激を与えつづけ。学生に混じって図書館通いが日課となっていました。
そんなある日、図書館の個室にいますと吉村さんから連絡が入り、安奈さんが亡くなったと聞き、えっと愕然としました。それまでの集中が切れ、そのまま家に帰ってしまいました。


安奈ちゃんは、本当によく芝居を観に来てくれました。私には少し寂しげなところもあるような気もしていて。でも明るく、ざっくばらんとしていて、そして美しく。

 昨年の5月:両国「餃子会館」にて



その後も、秋に芝居を観に来てくださり、「明日から、ジャンクフードと砂糖絶ち!」と言ってニコニコしながら帰られました。そして今年3月に、かもねぎショットの公演を観劇しにいくとばったりお会いし沢山お話ししました。いなくなってからしか言えず、本当にさみしさでいっぱいですが、安奈ちゃん
ありがとう。どうぞ安らかに。心よりお祈りします。

2014年10月19日日曜日

中川安奈さんのこと。(ヨシムラ)

あまりにも急で、信じられない気持ちのまま。
一夜明けて、安奈さんの死は、悲しすぎる。悲しくてたまらない。
美しい人。天真爛漫で、少し不器用なところもあって、よく笑って、本当に魅力的な安奈さん。

一色一成ギャラリーより

安奈さんがまだ高校生の頃、第三エロチカの舞台を見てくださり、その後1999年に『ロスト・バビロン』に出演していただき、旅公演もあり仲良くなりました。ZORAの公演も何度も観にきてくれました。2005年にかもねぎショットの『ロシアと20人の女たち』でご一緒し、昨年『赤と白』では、姉妹の役をやらせていただいた。ちょうど去年の今頃は、毎日稽古場で顔を合せていました。ひねくれ者の役のわたしは、あたたかい安奈さんの笑顔に包み込まれていました。共演の海老原さんとわたしは、無邪気に笑い転げる安奈さんの可愛さに、すっかりまいっていたのです。



お互いに病気の話はほとんどしなかったけれど、安奈さんは気丈で、ギターを習ったり舞台にも意欲的だったから、少しずつ快方に向かっているものと思い込んでしまった。今は途方に暮れ、なぜ風のように行ってしまったのだろうと、心が砕けそうになります。

大好きな人の死はつらすぎて、長く生きて行くことは、人の死を見送り続けることにも思え、やりきれない。しかし、いつかは自分も見送られる。その日までは、懸命に生きなければならない。

2014年10月13日月曜日

風が吹いている(ヨシムラ)

台風19号が関東に近づいている夜です。


私の中では、一年前より始まった、治療という試練が終わりつつあります。『ライフ・イズ・ビューティフル』という映画では、強制収容所に入れられた父が息子に、絶望的な状況を「これはゲーム」だと教え、息子が希望を捨てずに生き延びられるよう必死の嘘をつきますが、この映画を治療中に見たこともあり、つらい状況をひとつひとつ、ミッションをクリアするような思いでやり過ごしてきました。これまでスポーツで体を鍛えた経験もなく、すぐに音を上げてしまう根性が少し逞しくなったような気もしています。


さて、
『ブブス先生』は1925年にアレクセイ・ ファイコが書いた戯曲で、築地小劇場で上演された「検閲上演台本」なるものが存在しています。作家の高見さんが、『ブブス先生』という語感の面白さから注目し、次回かもねぎショット公演のタイトルに「東京の」をつけ冠しました。このたびの芝居の取っ掛かりを求めて、先ずはこの台本を読む会を催しました。



検閲などという物々しいイメージとは違って、100年前の人々が愚かしくも生き生きと描かれ、個々と社会が、今よりもっと闘っていた時代の空気も感じられ、よい本でした。『ブブス先生』とは何者か?まだ我々にもわかりませんが、これから参加メンバーとともに、作り上げて行きます。年末の上演に向けてチカラをあわせ、奮闘したいと思っています。




かもねぎショット公演
『東京のブブス先生』
2014年12月26日(金)–29日(月)
下北沢 ザ・スズナリ
作・演出 高見亮子

当ページにて、公演詳細や出演者情報を続々、アップして参ります!!

2014年10月5日日曜日

足立高校(サカモト)


先日35年ぶりに同窓会に出席しました。高校3年の頃はとても不安定で、同じクラスの方とはあまりお付き合いもせず。卒業してからもずっと途絶えていました。ところが、私が以前いた劇団の公演の宣伝が新聞に掲載された時、私の名前を覚えてくださった担任の先生が、横浜の劇場まで突然観に来てくださり、そこからまたお付き合いがはじまりました。

ビートたけしさんも卒業された足立高校。台東区、足立区・・・下町の輩が揃い、三社祭りの頃は、教室が活気づき、なんだかわからないパーティ券を配布している男の子もいたり。でも私はひたすら暗く、何かと戦っていました。もやもやした思いの原因を自分でもつかめずにいました。それはきっと自分の未来についてです。何がやりたいのか?何に惹かれているのか?どうしたいのか?受験戦争に入っていくメンバーとも相容れず、高校3年より中野のダンス教室に通いはじめました。

アルバイトで「ヤングお!お!」という番組のバックで踊ったときは、本当に楽しかったです。これまでにない経験。司会のさんまさんを見たり、おトイレでは榊原郁恵さんと遭遇し、生で売れている歌手の方の歌を聞き、下手な方もいれば、本当に美味く声が通る岩崎宏美さんの歌声に感動していました。その時のダンス教室の方とよくレッスンを終えては中野の喫茶店でお話し、私の中で世界感が急激に広がりつつありました。


踊るのは今も大好きですが、その頃求めていたものは、もっと知的な何かでした。演劇という分野の暗闇。未知なもの。テレビ番組の明るさとは相反する、もっと魂の表現に近いなにか。・・・話すと長くなりますが、そうあれから35年経ちました。相変わらずこうして演劇を続け、あの頃、あんなに辛く悩んでいたことは、間違いではなかったと思っています。だってこうして今も続けているのですから。

「まだやってるの?」とよく聞かれます、それはいつかはやめるってことを意識しての質問かな?
でもずっと一生やっていくんです。好きなことをみつけた喜び、それは理屈ではないですから。

演劇をはじめてからからのメンバーと共に、これからも発信していきます!どうぞよろしくお願いいたします。はばたけ心~♪♪     12月は、下北沢スズナリで、お待ちしています。

♪♪ 踊っています!  「恋のBAILABAILA」

☆撮影が再開しました! 映画「息衝く」サポーター募集中