ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2010年12月28日火曜日

ありがとうございました!

ZORA公演『ジョンとジョー』
公演、無事終了いたしました!

撮影・伊藤雅章
 ギャラリーに足を運んでくださった皆さま、公演に力を貸してくださった皆さまに、本当にありがとうございました。おかげさまで、ZORAも10年の歳月を重ねました。今年11月からの3公演!なんとか終え、走り続けた2010年もまもなく暮れていきます。

あたたかくして、よいお年をお迎えください。

2010年12月20日月曜日

公演のご案内です!

ZORA公演『ジョンとジョー』


[日時]
2010年
12月24日(金)
12月25日(土)
12月26日(日)
12月27日(月)

19時30分 開演
※開場は開演20分前です。

[会場]
ストライプハウスギャラリー
六本木駅3番出口。芋洗い坂下り徒歩6分。03-3405-8108
地図はこちら 

[料金]
2,800円(全席自由)

年末恒例今年のZORAは、敬愛するアゴタ・クリストフの『ジョンとジョー』
演出に扇田拓也氏、ゲストに好宮温太郎氏!

さらに歌のゲスト、石井ひとみさんを迎え華やかなクリスマスの六本木でおじさんふたりの芝居に挑みます。

出演決定!石井ひとみさん
ぜひぜひお越しください!お待ちしてます!

2010年12月13日月曜日

Maison de Fuji !!!

公演無事終了いたしました!

観に来ていただいたお客様ありがとうございました♪
奇跡のステージをともに作り上げたみんなに、感謝!!また何度でも愛し合いましょう!!


打ち上げ前のひととき、メゾンドフジの管理人であり、偉大なる歌うたい 山田晃士さんとの夢のスリーショット!

2010年12月6日月曜日

Maison de Fujiの稽古場から

Maison de Fuji
12月9日から!

今回ご一緒の、薬師寺尚子さんと石井ひとみさんと!
世の中にはたくさんの人がいて、出会わないままの人がもちろん大部分だけど、Maison de Fujiの住人となって、出会うことの驚き、喜びをかつてないほどに感じています。ダンサーたちの熱情、有象無象の懲りない役者たち、そして力強くも切 ない山田晃士さんの歌!必見、必聴です!!みんなで幸せにつながりましょう。

2010年11月29日月曜日

枯葉色の街、闊歩!(ヨシムラ)

遠い空。いつの間にかすっかり色づいた街を、わき目も振らずに歩いている。仕事場から稽古場へ。稽古場からまた別の稽古場へ。日々は速度を増していき、体と気持ちが追いつかない。だけど、笑っている。
  
Maison de Fujiの稽古場は、役者、ダンサー入り乱れて30名以上! とても賑やか、華やか!一方ZORA公演『ジョンとジョー』の稽古場は、われわれと演出家の扇田さんと、3人。こちらはじっくり静かに、しかし熱く格闘しています。


幸せってどんなものでしょうか?

2010年11月22日月曜日

Maison de Fuji

かもねぎショット公演を終え、翌日から年内2本の稽古が同時に進行し始めた!こうなることはわかっていた。生活のための仕事もある。それもわかっていた。焦る。しかし、走り出した。もう止まれない。走るしかない!全力で!

イッパイイッパイを勢いに変えて、底力、馬鹿力を振り絞ってまいります。まずはこちら。

役者、ダンサー、歌手が、束になって圧巻のステージを繰り広げます!チケット残りわずかです。ご予約こちらまで。お早めに。zora_agota@yahoo.co.jp

め薬は桜点堂企画 「Maison de Fuji」

  12月  9日(木)19:30
  12月10日(金)15:00 19:30
  12月11日(土)15:00 19:30
  12月12日(日)13:00 

会場:D倉庫

2010年11月14日日曜日

石鹸工場日記・最終回

「必ず訪れる日 - 石鹸工場 - 」 は、無事に終了いたしました!
見に来て頂いた方、ありがとうございました!!


千秋楽、出番直前に楽屋で撮影!みな晴やかな笑顔です。素晴らしいメンバーに恵まれ、芝居をする喜びをかみしめました。本当にありがとうございました。

さて、休む間もなく次なる公演の準備に入った我々です。
今年もあと1ヶ月半!駆け抜けるぞ!!

2010年11月8日月曜日

石鹸工場日記④

かもねぎショット公演
 『必ず訪れる日 ー石鹸工場ー』上演中!!
11月9日(火)まで!! 
  
公演詳細はこちら

 ベルトコンベアーにそれぞれの想いを乗せて、石鹸工場の工員たちは、健気に逞しく働いています。可笑しくて温かい作品を心を込めてお届けしています。
あと3回(11/8 14:00 19:30 11/9 14:00)です。お見逃しなく!!


終演後スズナリロビーにて、かもねぎショットの高見さん(左)、栗栖さんと。

2010年11月1日月曜日

石鹸工場日記③

かもねぎショット公演
『必ず訪れる日 ー石鹸工場ー』

公演詳細はこちら!!


10月末日。稽古最終日、日々積み重ねてきたことを自信に、そしてまだ至らぬことは本番までにクリアするぞ!と決意し、馴染んだ稽古場を後に、決戦の地、下北沢スズナリへ向かいます。石鹸工場の人々、一致団結して晴れやかな笑顔でお迎えできるよう、ガンバリます!

11月3日、開幕です!!
ぜひ観にいらしてください!!

2010年10月25日月曜日

石鹸工場日記②

かもねぎショット公演
『必ず訪れる日 ー石鹸工場ー』


作家の高見さん、音響の赤目さん、演出の永井寛孝さん
稽古場に本番で使うセットが組まれました。緊張感、高揚感がじわじわと。スタッフの打ち合わせにも熱が入ってる様子です。いやが応にもあと一週間ちょっとで初日!!みんなで心を込めて作っている舞台です。見に来ていただけるとうれしいです。

2010年10月17日日曜日

石鹸工場日記①

かもねぎショット公演
『必ず訪れる日 ー石鹸工場ー』
お稽古、佳境に入っております!!

写真下・富田三千代さん 左・石川南海子さん 右・田岡美也子さん
パワフルな女優さんたち。みなさん初めてご一緒させていただくのですが、チームワークよく、笑いの絶えない稽古場です。今回、大がかりな仕掛けがあり(!?)、出演者は四苦八苦、すったもんだしていますが、本番までには、きっとバッチリ!!

どうぞお楽しみに!

2010年10月10日日曜日

ジョンとジョー

 12月ZORA公演のチラシができました!! 

ジョン「いい天気だな、ジョー」
ジョー「おう、そうだな、ジョン」

2010年10月4日月曜日

対岸の思い(ヨシムラ)

対岸の思い

体がマッチ棒でできていて、歩き始めたらバラバラになってしまう、という恐い夢を見て目覚めると、全身が筋肉痛だった。悪寒もする。これは風邪の前兆かもしれないと思い、ニンニクを食べ、はちみつレモンを飲み、じっとしていたら汗が出で、風邪も出ていった。撃退成功。気温の変化で体調を崩しがちな季節、みなさまもお気をつけください。

25年間所属した劇団、第三エロチカが今年解散する。25年、とはいえ、後年はほとんど離れてしまっていたが、20代と30代のほとんどを劇団との関わりの中で、私なりに濃密に、過ごした。作品のなかで、舞い上がったり腐ったり、爆発したり行き詰まったり。旅公演で訪れた異国の風景。時代。言い尽くせぬ経験と感情。つくづく、大好きだったのだと思う。さようなら。ありがとう。

「第三エロチカの時代 1980-2010解散記念展」

今夜は、菅間馬鈴薯堂「九月の遠い海」を観に、王子へ。12月ZORA公演に出演してくださる、好宮温太郎さんが出演されています。昭和の郷愁、(大人が演じる)子供の発散の熱が充満するなか、好宮さんはひょうひょうとした存在感で立っていました。共演、楽しみです。

菅間馬鈴薯堂「九月の遠い空」

さて、10月。
今年もあと3ヶ月です。風邪も一夜で撃退、年末のZORA公演まで本番3本、一気に駆け抜けます!

2010年9月26日日曜日

青い空(サカモト)





青空が気持ちいい。1週間前までは、暑くて空を見上げるのも辛かったのに。降雨、星空。陽が上がるとぐんぐん気温が上がり青空が広がっていく。雲が次々と姿を変えて流れていきます。秋に少しでも近づけとばかりに。

『ジョンとジョー』の台詞のなかで、私が喋る「いい天気だなジョー。」という台詞があります。私はこの台詞が大好きです。仲間がいる。何気ないこの台詞。幸せですね。

ちょうど、2年前頃だろうか?知り合いが、浅田次郎の「蒼穹の昴」の単行本を貸してくれ、4冊一気に読んだ。それが今日からNHKでドラマ化され、放映される。文字で読んだものが、どのようなに作り出されるのか、とても楽しみです。西太后は田中裕子。好きな女優さんです。

最近いいなと思うのは韓国のものが多くて、あの力強さはどこからくるのだろうかと思います。そんな思いを胸に、今週の昼は、韓国で活躍している演出家のワークショップに参加。夜は、かもねぎショットの稽古です。

いろいろなことをかけもちしながら、脳があっちへピクピク、こっちにピクピク。とりあえず、今、やることに全力を傾ける、それをモットーにしているけど、大体が時間内に終わることなんてないので、私のデスクトップには未消化ファイルがいっぱい。これがストレスになる。先日は、スポーツクラブのエアロビクスの振り付けが時間内に消化できず、イライラ。でもこれらが、ひとつひとつ成し遂げられると、とてもスッキリ。

スッキリ感をひとつでも多く。久しぶりに美容室でも行こうかな。

2010年9月19日日曜日

ZORA祭り - 予告編 -(ヨシムラ)

ZORA祭り - 予告編 -

雨が降ったり、暑さが戻ったりしながら、季節が動いています。9月。待ち遠しかった季節なのに、今年の夏の暑さが強烈すぎて、朝起きて涼しいと、あれ?なんだかさみしい。勝手なものです。

さて、この秋冬に関わる3本の公演に向けて、フル回転で準備中のわれわれであります。
一本目は、かもねぎショット公演 『必ず訪れる日 -石鹸工場-』11/3~9
先日の顔合わせでは、る・ばるの田岡美也子さんや、演出家の永井寛孝さんなど、初めてご一緒する方も多く、緊張しましたが、すぐに、なぜかみんな大笑いとなり、最初からなんだかいい感じです。これから稽古が本格的に始まりますが、かもねぎショットでは、役者サカモト、役者ヨシムラの魅力をしぼり出し、充分に発揮できれば!!と意気込んでおります。


二本目は、め薬は桜点堂 『メゾン ド フジ』12/9~12
これはなんでしょう?出演者は、歌手、ダンサー、役者、小学生から50代までの男女、総勢45名、そうそうたる面々です。この夏、何度かお稽古に参加しましたが、全貌はまだ誰にもわかりません。みんなの個性やアイデアや意技や人間関係が錯綜し、賑やかで楽しい公演になることは間違いないでしょう。われわれも他の出演者に負けないようバクハツしたいと思います。


そして今年最後は   ZORA 『ジョンとジョー』12/24~27
今回はいつもにもまして手作りの公演になりそうです。チラシ写真も自分たちで考え、我が家のパソコンで作成。(発電ジョカ!の笠さんにちょっと手伝ってもらいました) なんでも人まかせにせず、自分でやってみるとより思い入れが深くなります。手作り感いっぱいのチラシはまもなく出来上がります。どうぞ、お楽しみに。

この秋冬、3本の公演に出演することを総称して、勝手にZORA祭り」と命名! みなさまのお力もお借りして、大いに盛り上げたいと思っております!!詳細は、追ってお知らせしますね。

2010年9月13日月曜日

夏の終わり (サカモト)

夏の終わり

今日のお昼は、11月公演、かもねぎショットの顔会わせ。私は用があり出席できず、吉村さんは出席。女性陣は皆、明るく。男性は女性陣の中にひとり、THE SHAMPOO HATの児玉貴志さん。とても感じがよくカッコイイ人だそうです。感じがいいとういのは、とても大切なことですよね~。私も次回のお稽古が楽しみです。

そして夜には、12月公演、ZORAのチラシ写真撮影。吉村さんと合流。いつもお世話になっているかもねぎショットの井草さんがお手伝いしてくれました。井草さんもほんとに感じがよくて、私たちはすっかり甘えきっています。そして、ZORA公演の本読み。

          かもねぎショット 井草加代さん

私は昼の荷物と、チラシ撮影の衣装、重い本などを抱え、一日出歩き、久しぶりにへトヘト。少し早くきりあげ、吉村さんとカレーとナンを平らげ、ジンライムを飲みました。6月から毎日曜日、受講している講習ももうすぐ終了。毎水曜日見ていた大好きなTBSドラマ「アイリス」も最終回を迎えました。随分と汗を流した夏でした。バカンスというものさえなかった夏だったけれど、それなりに充実していたかもと、幡ヶ谷の商店街を涼しくなった風に吹かれながら、思いました。部屋に帰り、パソコンに向かっていると、外では夏の虫と秋の虫が入り乱れて鳴いているようです。今日は、ジンライムを飲んだとき、その爽やかさに、今年の夏にピリオドを打ったような気分になりました。フー

2010年9月6日月曜日

ZORA始動!(ヨシムラ)

ZORA始動!

9月になりましたが、まるで衰えぬ猛暑。日々暑さと格闘しながら、それでも、うろこ雲や夜風や月にほんの少しの秋を感じて、季節がゆっくりと変化してゆくのがわかります。

ZORAも来るべき冬の公演に向けて、動き始めています。今回の演目は『ジョンとジョー』。われわれが、ジョンとジョーを演じるわけですが、もうひとり「ボーイ」という役が登場します。このボーイ役がなかなか見つからず案じておりましたが、ついに、決定しました!

タテヨコ企画に所属されている役者さん、好宮温太郎さんです。

今日は、顔合わせを兼ねた本読み。ご自身の劇団の公演を終えたばかりの、演出家、扇田拓也さんのもと、初めて三人、声を合わせました。

この出会いが、今後どんな化学反応を起こしていくのか、楽しみです。公演の頃にはこの夏の暑さなど、なかったことのように思うのでしょうか。『ジョンとジョー』、冬の六本木で熟すために、ひとつひとつ、育てていきたいと思っています。


息もぴったりの好宮温太郎氏(左)と扇田拓也氏

2010年8月30日月曜日

銃撃戦(サカモト)

TBSドラマ、IRIS(アイリス)16話を見てすっかり感激してしまった。現代の銃撃戦のリアル感がそのまま感じられたからだ。なぜそう思ったかというと、平和な日本で暮らしている私には戦場のイメージが程遠く、以前よく芝居なかで銃撃戦のシーンで、バンバンしていたときもまるで想像力が湧かず、緊張感のない芝居をしていた。それが、このIRIS(アイリス)では、現代の大都市、大渋滞の路上で、撃ち合う。このようなことが現代でも起こるかもしれないと言う、緊迫感がひしひしと伝わってきたからだ。テレビドラマでこれだけの大掛かりなスケール。展開の早さ。役者たちの力量はさることながら、何かを創りあげていく韓国のエネルギーに脱帽する。美貌と知性を兼ね備え、銃を持ち、愛する人を守るため乱入するスンヒ役のキム・テヒ。銃を撃った瞬間、アジアの女の黒髪が揺れた時、思わず息を呑んだ。今週で最終回。なんともさみしい。


そして今週は、2本の芝居を見ました。

したまち演劇祭 木馬亭 散歩道楽プロデュース太田組
「粋でいなせですごい馬鹿」初日に拝見。青年座の名取さんの貫禄と包容力が素敵でした。


神楽坂 シアターイワト ヒンドゥー五千回
『モーリタニアの月はふざける』          
扇田拓也さん率いる劇団の芝居を久しぶりに観劇。独特のオリジナリティは顕在。


私も年内3本を抱え、もう待ったなし。けれど芝居を観にいった劇場で、バッタリ尊敬する女優さんと出会い、夜の街で酌み交わすひとときは、休みのない私にとっては最高のプレゼントです。さてとガンバルぞー。

2010年8月22日日曜日

異人たちとの夏(ヨシムラ)

異人たちとの夏

熱帯夜。
夢に出てくる父は後ろ姿だ。足腰が弱くなった父はゆっくりと歩いているのだが、なぜだか追いつくことができない。人並みに紛れてしまう。体型も姿勢も帽子も間違いはないのに。「お父さん」呼びかけるが声が出ない。ちらっと見えた横顔は確かに笑っていたのに。そうして夕暮れに紛れて見えなくなってしまう。エアコンのタイマーが切れて目を覚ますと、涙だか汗だかで顔がぬれている。「お父さん」今度はちゃんと声が出た。

・・・・。

土曜日。
 深浦加奈子さんと深浦さんのお姉さん、三木祥子さんの『姉妹展』へ。姉妹の絵画や写真などの展示と、深浦さんの三回忌も兼ねた会です。特に印象的だったのは、深浦さんの13歳から17歳までの油絵で、人物や抽象など瑞々しい感性に溢れていました。少女の自我や好奇心が、その後出会った深浦さんと結びつき、新しい発見をしたようで嬉しくなりました。亡くなってもう2年とは。懐かしい人とも会い、つい思い出話になってしまいますが、生きているものは、生きている時間を無駄にせず、この先、これからを開いてゆかなくてはいけないのですね。ゆめゆめ、熱中症などで命を落としてはなりません。

★お知らせ★
12月ZORA公演『ジョンとジョー』の演出家、扇田拓也さんが、ご自身の劇団で新作を上演します。
ヒンドゥー五千回『モーリタニアの月はふざける』
詳細はこちら。
みなさまもぜひ。

2010年8月15日日曜日

魚になれ(サカモト)


暑い日々が続くなか、ある一日、消防署に出向き、上級救命技能認定書を取得してきました。人形相手に心肺蘇生し、AED自動体外式除細動器)もはじめて使用しました。そしてある一日、自分が生まれた聖路加病院の礼拝堂に赴き、誕生月である今月をしみじみ堪能しました。その足で、聖路加タワーの地下にあるスポーツクラブのプールで、久しぶりに泳ぎました。そしたら泳げなくなっている自分に気がつきました。


高校時代、水泳部であった私は、夏は温水のように火照り、藻が生えているプールで、あめんぼのような虫をたくさん飲みこみながら、永遠と泳ぎ続けました。OBのコーチはとても厳しく、普段は余計なことは一切口にせず、私たちに「魚になれ」と言い続けていました。大会で負けるとコーチは、すすりなくように泣き続けました。男の人の泣く姿に、また普段とのあまりのギャップに、私たちはいつも唖然としていたことを覚えています。「魚になれ」、冷房のない寝床で、暑苦しく寝返りした瞬間、この言葉が脳裏によぎり、誰よりも選手と一体になって生きていたコーチの思いが、30年もの歳月を過ぎたというのに熱く胸に突き刺さってきます。

ああ!話しは変わりますが、人生ってやっぱりおもしろいなあと、最近つくづく感じます。思いもよらなかったことが開けていく瞬間は、アドレナリンが爆発していきます。何かがぶちぎれていく暴力性は、これまでの自分から逸脱してとても爽快感がある。でも、やはり体力がないと何事も突き破れない。あっちこっちぶつかりながらも再生していく能力。「何かおもしろいことない?」と聞いてくる人に、答えることはとても困難で、人生を斜めに見ず、突き破れと言いたくなります。


えーとたわごとはこれくらいで。日々、めまぐるしくなってきました。私もこれまでの個人主義から逸脱して、演劇というフィールドで、再び青春を取り戻そうと思います。そのための一歩一歩。今日の稽古は休憩に、そうめんとサラダ、その他諸々、用意してくださるそうです。そばは好きですが、この夏、そうめんはまだすすっていなかったなあ。皆さんも水分補給をこまめに。今日も行ってきまーす!

2010年8月9日月曜日

夏の連鎖(ヨシムラ)

夏の連鎖

夏休み。
ひとり身になり、エアコンの温度のことで諍うこともなく、おだやかに暮らしている。なにをやってもいいような境遇だが、なにをやりたいのか見失いがちになり、また新たなしがらみにおちいりそうになる。


急に高いところに行ってみたくなって、東京タワーへ。
モーレツ昭和の象徴の塔。子供の頃と若い娘の頃来たことはあるけど、久々に遠足気分で。展望台から見下ろす、薄暮れの中のビル郡。渋滞の首都高。東京湾。緑深い公園。東京が好き。と改めて思う。この街で人が生まれて死ぬ。出会ったり裏切ったり許したり愛したりする。働いて成功したり落ちぶれたりする。この街のどこかで幼児が虐待され高齢者が行方不明になる。この瞬間にも。この窓が開いたらきっと飛べる。今なら。するするとエレベーターで地上に降りればまた小さな存在に戻ってしまうけど、何かがリセットされて、やるべきことをやるために歩いて行こうと胸張って歩き出す。

しがらみ結構。今年は3本の公演が控えている。これから出会う人、初めての経験、共同作業、新しい自分。LIFE IS A MIRACLE

夏休み。
家族行事の江戸川の花火大会に出かける。昭和の家族はなくなったので、姉の家族に入れてもらう。土手の上、ひらけた視界に突然あらわれた空の色にしばし心奪われる。やがて闇になり打ち上がる花火は、今年もまた美しく潔い。

2010年8月1日日曜日

暑中お見舞い申し上げます!(ヨシムラ)

暑中お見舞い申し上げます!

8月到来、暑すぎる夏。亜熱帯の街を泳ぎながら、しかし、バテているわけにはいかない。サッカー日本代表の本田選手も言っていた。大切なのは「準備」!

わたしたちふたり、今年の11月12月、3本の公演に出演することが決定いたしました!かつてない無謀とも言えるハードな日程ですが、夏を制し、しっかり準備をして秋冬の本番に挑みます。


★ かもねぎショット『石鹸工場(仮)』
2010年11月3日〜 9日 ザ・スズナリ

め薬は桜点堂『メゾン・ド・フジ』
2010年12月9日〜 12日  日暮里d倉庫

ZORA『ジョンとジョー』
2010年12月24日〜 27日 ストライプハウスギャラリー

☆ それぞれの詳細は当ページにてお知らせいたします ♪

2010年7月25日日曜日

夏の空に打ちあがれ!(サカモト)

花火の打ち上げ時間までに帰宅せねばと、自転車を走らせる。1900時。ペダルを踏みながら、右の空を見上げると薄闇に紛れるように、淡いオレンジの夕焼けが筋状に走っている。淡いけれど光沢があり、とても美しい。そして左の空には薄月が丸く、ある。この暑さも自転車を走らせることによって、風が生まれることを知り得した気分。バス通りには、サルスベリが色鮮やかに咲き誇る。この街に引越ししてきてから丸12年が経つが、本当によかったと思う。都心に近いわりには緑が多く、季節ごとに咲く花にオーイと叫びたくなるのだ。

そして今日は、部屋から花火を見物する。部屋に入った瞬間、一発目が打ちあがった。ベランダに駆け寄り、堪能する。薄闇だった空はすっかり闇となり、川沿いに色とりどりの花火が打ちあがっていく。ああきれい。何連発もする花火になると地鳴りがし、真っ暗な空を赤々と染め上げ、山火事を見ているような気分になり、怖ささえ感じる。これはある冊子で読んだのだけど、なぜ花火を夏にするかというと、江戸に詳しい人たちが言うには、江戸時代、疫病がはやりやすい時期、厄を払うために空に向かって厄を払うという発想なんだそう。聖なる花を打つ。夏はものが一番腐りやすいし、人が倒れて死んでいく。これをどうにかしなきゃいけないと。あれはおまじないみたいなものなんだと。

ZORAの命名は、空からいただいた。空が変換して、茜空、夕焼け空、夜空となるように、変換された空は「ぞら」と濁る。さまざまな色に変われることを望んで、「ぞら」をいただいた。でも今は、もともとの空の意味に、から、くうとあるように、この意味合いが好きになった。空虚という言葉もあるけれど、ひたすら空っぽの境地で舞台に立てれば素敵だと思う。

さてZORAは、12月上演「ジョンとジョー」のボーイ役のキャスティングに四苦八苦。今日の花火のように、スカッとこの役者さんに!という人にめぐり会いたい。でもきっとめぐり会える。今日の空に向かい、祈り、眠りにつくことにしよう。

2010年7月18日日曜日

古屋誠一 メモワール.(ヨシムラ)

夏!
突然の。
暗い雲の重層を破って、もくもくと白い入道雲。勇んで外に飛び出すと猛烈な光線にくらくらとなり、妄想、幻覚、いや日射病か、ともかく木陰に避難して、道行く人を観察していると、アスファルトから立ちのぼる陽炎の中、誰もが正気を失っているように見える。

「古屋誠一 メモワール.」を見に、恵比寿の東京都写真美術館へ。古屋さんはオーストリアで活動されていて、1999年の秋、私たちが公演のため訪れたオーストリアのグラーツで初めてお会いしました。稽古場や街角にふらりと現れ、他愛のない話をしたり、飲んだり。写真も撮っていただきました。2ヶ月間の滞在中に古屋さんのお宅に招いていただく機会もあり、そこで古屋さんの写真を初めて見ました。ふざけて笑っている普段の古屋さんと、その写真に写っていたものの隔たり。夥しい数の写真。そこに写っていたのは、ほとんど亡くされた奥様でした。


今回の写真展でも、奥様と一人息子の「光明」の日常を写したものが、年代順に羅列され、観客はひとつの家族の強烈な光と、深い闇、死から始まる物語に立ち会うことになります。80年代という時代。自分の記憶も交じり、想いが行ったり来たりします。

記憶と記録。25年に渡って問い続けてきた「メモワール」と題されたシリーズは、今回最後となるそうです。「探し求めていたはずの何かが、今見つかったからというのではなく、おぼろげながらも所詮何も見つかりはしないのだという答えが見つかった」とインタビューに応え古屋さんは仰っています。

祖国を離れ、出会い、愛し、別れ、残された男の記録、あまりにも私的でありながら、「無限の悲しみ」と「燦然と輝く朝の予感」を訴え続けているようにも見えます。

ZORAのチラシも昨年、一昨年と古屋さんの写真を使わせていただきました。光と影、境界線、炎、古屋さんの切り取った風景が、ZORAの世界を静かに包んでくれました。

2010年7月11日日曜日

リア王(サカモト)

新国立劇場、中劇場にて、韓国を代表する劇団、劇団美醜(ミチュ)の「リア王」を観劇してきました。見応えがあり、いたく感動いたしました。「リア王」という作品がこんなにもスケールの大きい作品だと気づかせてくれた演出家に脱帽です。これまで何度となく、さまざまなリア王を見てきましたが、私にとって作品の世界感をこれほどまでに適切に打ち出してくれたリア王は、はじめてです。


作品の懐が大きい分、さまざまなリア王があってしかりです。けれどふとした時に感じる人生の虚無感というものが、この作品の重低音のようになっているようで、私も齢を重ねたぶん、それをより深く感じたのかもしれません。虚無感を提示できるということは、欲望も希望も絶望も全てが人生の皿のうえにしっかりと盛られていて、とても見やすいのです。虚無感は熱いからだがあってこそ。熱くもしないからだで、シニカルやニヒルを装っても、きっと何も感じない。

悪女を演じた、長女ゴネリル、次女リーガンの女優陣。潔かったです。若かりし頃は、悪女の役がくると、どこか自分で無理をしている部分があって辛かったのですが、今は自然にやれる気がしています。ああ、悪女がやりたいと観ながらうずうずしてしまいました。悪い役はやっぱり面白いし、欲望があるってことは生きているってことが、ビンビンと伝わってきてとても気持ちがいい。

30代の頃に出会ったシェイクスピア。マクべス夫人、タモーラ。その言葉の脈絡、響きがとても気持ちよくて、また口にしたいと思いました。いい舞台を見ると元気がでる。私も今年は、後半に3本の舞台があります。それがとても楽しみになってきました。今までになく新鮮な気持ちで、ぶつかっていけそうです。肉離れした足も完治。スポーツクラブも復帰しました。これから来る夏を乗り越え、秋からの舞台に全力を注ぎます。

2010年7月4日日曜日

近くの人、遠くの人。(ヨシムラ)

zora's Websiteは、今年に入って二度引っ越しをしました。一度目は長く住みなれたところを立ち退きにあい、荷物をまとめて出てきたものの落ち着かず、親切な方のお手引きで、二度目の引っ越し、やっとここに居をかまえました。親切な方とは、サカモト実弟の坂本氏。いつも芝居を観に来てくださり、このページもこのように整えてくださいました。普段はお会いする機会もあまりないのですが、今夜は坂本(姉)宅にて集まり、機械に疎い我々にパソコン指南などしてくださいました。恰幅もよく頼りになる弟氏、感謝です!

昔から芝居仲間はその都度居ましたが、こうして親兄弟ぐるみのおつきあいをさせていただくということはほとんどなく。しかしわたしも歳をとり、両親を見送り、人とかかわることの温かさありがたさが身にしみ。こうして姉弟とともに食卓を囲んでいると、遠い日の団らん、父の新聞の匂いや、台所の母の背中が急に思い出され、迷惑や心配をかけたりかけられたりしながら過したこと、こころおきなく文句を言えた日々、懐かしくなりました。

七月になり、まだ梅雨明けずむしむしとしていますが、にわかサッカーファンは日本の善戦に感動し、かつて訪れたブラジルやドイツの試合には熱が入り、「応援する」ことの楽しさになんだか目覚めています。わたしたちも、身近な人や観に来てくださる方、多くの方の応援に支えられています。感謝の気持ちを忘れず、心と頭と体をフル回転して、作品づくりに励みます!

ZORA公演「椅子」より
zora's Website はここで長く暮らすことになりました。
これからもまたどうぞ末永く御贔屓に。

2010年6月27日日曜日

STRIPED HOUSE GALLERY(サカモト)

STRIPED HOUSE GALLERY
(ストライプハウスギャラリー)於:六本木 

ZORA、12月公演の場所が決定いたしました!日程は、下記のとおりです。

12月24日(金)、 25日(土)、26(日)、27(月)

開演:19:30 各回限定25名様。

蒸し暑い日々が続くなか、演出家の扇田氏と共に、ZORAは、先日再度六本木に出向きました。ストライプハウスギャラリーの館長さんとお話し、このギャラリーで「ジョンとジョー」を上演することに決定いたしました。個性的な景観のこの建物、そして中に入るとヨーロッパの美術本が立ち並んでいます。ギャラリーの独特な作りを生かして、これから生まれ出る作品に向かって、三人三様イメージが膨らみました。館長さんもとても気さくで、おしゃれなかたです。芸術を愛する人に支えられ、新しい出会いのなか、私達も活性化していきたいと思います!尚、このギャラリーは随時、個展を開いてますよ~

 ストライプハウスギャラリー

衣替えを終え、また随分と洋服を捨てました。今回は着物も一掃しました。年を重ねるたび、何かが重なり続け、なんだか重くなっていくのです。この感覚は不思議です。だからその鎧を少しでも軽減したいと、いらないものは捨てる。けれど片付けものの中から、ふと思いだされてくる事柄も多く、前に行こうとする気持ちにちょっと待てよとブレーキをかけられます。揺らめく時間の到来。時間がとびはね、返り、戻ってくる。そんな行ったりきたりのなかでも前に繰り出す一歩は、まだ見ぬ世界の扉が、私を誘い、スリルに満ちているからです。

今日は小休止。「庭にはアジサイが満開です、どうぞ遊びにきてください」と、知人からのお誘い。水菓子でも持参し、これから三鷹までバスに揺られて行ってこようと思います。

2010年6月21日月曜日

ト短調の雨(ヨシムラ)

ト短調の雨

鬱陶しい季節、テレビの中の快晴を仰ぐ。
スポーツはやるのも観るのも、とんと無縁だったのだが、今回のサッカーワールドカップは、カメルーン戦もオランダ戦も見始めたら目が離せなかった。やるじゃないか、日本。少し前の(我々と同世代の)サッカー選手は、派手なパフォーマンスが目立ったが、今回、しっかりと地に足のついたプレーやチームの結束力、しなやかな強靭さが頼もしく思えた。この世代が、長く続く低迷を蹴り飛ばしてくれるかもしれない。

鬱陶しい季節、窓のない社員食堂で。
40になったとき、この後の人生、なんだかもう先が見えてしまった気がした。が、全然見えてなかった。この数年は、身近な人が次々と去り、ずっと続くと思われた生活にも変化があった。積み重ねてきたものが崩れ去るときは不安を感じるが、なにもかもなくなったとしても、いつでもどこからでもまた始められる。昔のこと、思い出すことは、時を経てもより鮮烈によみがえるし、あとのことはほとんど忘れてしまった。

晴耕雨読。というような生活に憧れる。しかし予期せぬ出来事と経済の困窮と些少な悩みに翻弄される。歳をとっても尽きぬどころか増える問題。しかし、だからこそおもしろいのだ!侘びしく、どうしようもない状況の中でも「プラム酒もう一杯、いや二杯」と何時間でも会話を楽しめる「ジョンとジョー」のように。

曇り空 父を偲んで 黒エビス 

父の日に詠める

2010年6月13日日曜日

ジョンとジョー(サカモト)

ようやく本が決まりました。アゴタ・クリストフ「ジョンとジョー」です。さて次は場所選び。ZORA二人で六本木へと出向きました。ああ六本木。バブル全盛期、アン・ルイスさんの六本木心中をカラオケで何度歌ったことでしょう。「だけど心なんてお天気で変わるのさ~」このフレーズは何度聞いてもいい。あの時代の私の心を照らしていました。演歌の女の恨み節を身軽に飛び越え、アン・ルイスさんの華やかさとケバさと力強く優しい歌声が、六本木という街に浮遊しているようでした。

この作品に決まって、新宿、下北沢、神楽坂と場所選びに思いをめぐらしていまいしたが、どれもピンとこなかったのです。そんな折、知人から朗読会の案内をいただき、行ったことのない場所であったため、ネットで検索してみました。美術館でした。そして六本木。脳が動きだしました。

久しぶりに六本木交差点に立ったとき、ほのかな高揚感に包まれました。見上げる六本木ヒルズは煌煌と輝いています。開幕の20:00までには時間があったので、ひとりカフェで、タピオカ入りアイスコーヒーを飲み、サーモンクリームチーズサンドイッチを半分食べる。今の季節はオープンカフェがとても気持ちがいい。さまざまな人種、職種の人が繰り出すこの街。場所が変われば、普段耳慣れない会話が飛び込んでくる。これだ!「ジョンとジョー」の舞台もビストロです。舞台装置は、街を選ぶことから始まるのかもしれません。

朗読会後、知人たちと俳優座劇場近くの店に繰り出しました。蒸し暑かったので、ビール1杯、ハイボール2杯を立て続けに飲みました。男性演出家三人とZORA、話も鰻登り。もう少ししたら、きっと場所も決定することでしょう。いろいろな要素を探りながら、今はひとつの作品を外部から肉付けする時間なのかもしれません。また詳細はお知らせさせていただきますね。

2010年6月6日日曜日

速報!今年のZORAは・・・(ヨシムラ)

6月に入りましたが、雨の季節を前に、眩しい陽の光が惜しげもなく注ぐ、気持のよい季節です。

今年のZORAはスロースタートでした。昨年末の公演で燃え尽き、すぐに次のことを考えられなかったことに加えて、ヨシムラ父他界や、サカモト名誉の負傷や、しかし、この様な状況も天から与えられた休息、と都合良く解釈し、戯曲を読んだり、芝居を見たり、で半年。なぜかピンと来る作品に巡り会えず。そして、その果て、手に取った本がアゴタ・クリストフ戯曲集でした。

『ジョンとジョー』。この作品は、ジョンとジョーほぼ二人の会話劇です。ZORAを初めて間もない頃、ふたりで、稽古のため間借りしていた大学のベンチで読みました。なぜこの本を読んだのか、たぶん二人しか居なかったからだと思います。ジョンとジョーの可笑しく、侘びしく、貧しいけれど洒脱な感じが、その頃の自分たち二人の状況にも似て、笑ったり身につまされたりしたことを思い出します。そして今、相変わらず清貧なわれわれの前に、『ジョンとジョー』がやって来ました。それはまるで古びることなく、かえって身近に、より現在を表す作品として現れ、少し歳をとったわれわれに似合いそうな風情です。

今世紀の始め、アゴタ・クリストフとZORAとの出会い、そして2008年、念願の『エレベーターの鍵』『灰色の時刻、あるいは最後の客』の上演を経て、今年は少し原点に還り、シンプルに、しかし力強く、『ジョンとジョー』にじっくりと挑んでみようかと思っています。演出は昨年『椅子』で、イヨネスコの世界を昭和に移築して観客の度胆を抜き、静かなる炎でわれわれを燃え尽きさせた、扇田拓也氏。ZORAとの相性は抜群です。ZORA次回公演は、今年12月。都内のどこかで。詳細はまた追ってお知らせします!

お知らせ!!

このたび、ZORAでは、過去の舞台のDVD販売を始めました!シアターイワトに
て行われた昨年、一昨年の公演の舞台が臨場感たっぷりに甦ります。
加藤ちかによる舞台美術も必見です。

2008・12月
『エレベーターの鍵』『灰色の時刻、あるいは最後の客』

作/アゴタ・クリストフ 演出/下総源太朗
出演/坂本容志枝 宮島健 吉村恵美子 下総源太朗 扇田拓也



2009・12月
『椅子』
作/イヨネスコ 演出/扇田拓也
出演/吉村恵美子 坂本容志枝 萩原富士夫 笹野鈴々音

撮影/大塚登
価格/   DVD(ケース入り)2000円 ※送料込み
            DVD         1500円 ※送料込み


数に限定あり。終了次第、締め切りさせていただきます。

ご注文・お問い合せはメールにてお願い致します。
zora_agota@yahoo.co.jp


2010年5月30日日曜日

ZORA

新規一転!衣替えの季節ですもの。
6月より新しいアドレスです⇒ http://zora-japan.blogspot.com/

今後ともよろしくお願いいたします。

役者(サカモト)

動けないということは、随分と人の生活を変えてしまうものだな。体力だけは自信があり、ハードスケジュールも難なくこなしていたのに、肉離れをしてからのまる2ヶ月というもの家にいることが多かったので、すっかり出不精になり家でぐうたらするようになってしまった。なんだか何をするのも億劫になり、家でテレビを見続けている。「世界遺産」を逃さず、ドラマではもう終わってしまったけれど『チェイス〜国税査察官〜』のARATA。『IRIS(アイリス)』のイ・ビョンホン。『Motherマザー』の田中裕子。役者たるものを見せつけてくれる。面白くない舞台を見た帰り道はどうしょうもなく悔しくて、こんなことが続くのなら、もう外には行かなくなってしまうかもしれないなど自棄酒を飲みたくなる。欲求不満も限界になり、水泳はいいよと先生に言われたので、この際かねてからの願望であったダイビングをはじめようとカタログを取り寄せたのだが、説明を聞きに行く当日、やっぱりやめようと思いたった。このままでは何もかもが中途半端になる、そうだ私は演劇をまっとうしなければと改めて思ったのだ。

声を出し本を読もうと思い、ある読書会に出席した。現代から明治まで、時代を遡りながら、各時代に活躍した日本の女性作家の代表的な作品を、毎月一回、一年かけて読み進めるというものだ。私は勘違いもいいところで、読書会とは朗読をするものだと思っていたら、一冊の本を既に読んできて、その本の感想、意見を交わす場であった。なんとなく気恥ずかしくどうしようかと思っていたが、それでも芥川賞までとった女性作家の小説は、女性ならではの感性が響き私は好きだった。けれど吃驚してしまった。出席者は男性が多く、それも年配の人が多かった。感想を言い出したら、面白くないの一点ばりなのである。歩みよろうという気持ちもないように思えた。世には、本当にいろいろな方がいるものだと呆然、愕然とし、その場を去った。批判的な気持ちになりながらも、実は自分にも跳ね返ってくる。仲間がいることはいいことだけど、いつもあうんの呼吸でいる生ぬるさ、そしてある意味、私も狭い世界で生きているのだとも思った。

昔から女優という響きがなぜか好きになれなかった。ジョユージョユーとからかわれて言われるときもあった。言う人に悪気はないのだが、私が勝手にこの職業だけでは生活していけない負い目に卑屈になってるだけなのだ。役者だなと感じる俳優をみる時、からだの中に電流が走る。それは男でも女でもない。理屈でもない。孤独のなかからそっと手を差し伸べてくる。

我慢の限界を超え、久しぶりにスポーツクラブで30分だけ汗を流す。私もバカだな、上半身だけ動かせばいいんだ。肺に新鮮な風が吹き込む。卑屈さも失わず、狭い括りからも解き放たれて、もっともっと役者道を進みたい。6月は衣替えの季節。部屋の掃除をしながら、体力温存。ZORAの本も、もうすぐ決まりそうです。今年は夏からダッシュしていきます。