ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2010年8月30日月曜日

銃撃戦(サカモト)

TBSドラマ、IRIS(アイリス)16話を見てすっかり感激してしまった。現代の銃撃戦のリアル感がそのまま感じられたからだ。なぜそう思ったかというと、平和な日本で暮らしている私には戦場のイメージが程遠く、以前よく芝居なかで銃撃戦のシーンで、バンバンしていたときもまるで想像力が湧かず、緊張感のない芝居をしていた。それが、このIRIS(アイリス)では、現代の大都市、大渋滞の路上で、撃ち合う。このようなことが現代でも起こるかもしれないと言う、緊迫感がひしひしと伝わってきたからだ。テレビドラマでこれだけの大掛かりなスケール。展開の早さ。役者たちの力量はさることながら、何かを創りあげていく韓国のエネルギーに脱帽する。美貌と知性を兼ね備え、銃を持ち、愛する人を守るため乱入するスンヒ役のキム・テヒ。銃を撃った瞬間、アジアの女の黒髪が揺れた時、思わず息を呑んだ。今週で最終回。なんともさみしい。


そして今週は、2本の芝居を見ました。

したまち演劇祭 木馬亭 散歩道楽プロデュース太田組
「粋でいなせですごい馬鹿」初日に拝見。青年座の名取さんの貫禄と包容力が素敵でした。


神楽坂 シアターイワト ヒンドゥー五千回
『モーリタニアの月はふざける』          
扇田拓也さん率いる劇団の芝居を久しぶりに観劇。独特のオリジナリティは顕在。


私も年内3本を抱え、もう待ったなし。けれど芝居を観にいった劇場で、バッタリ尊敬する女優さんと出会い、夜の街で酌み交わすひとときは、休みのない私にとっては最高のプレゼントです。さてとガンバルぞー。

2010年8月22日日曜日

異人たちとの夏(ヨシムラ)

異人たちとの夏

熱帯夜。
夢に出てくる父は後ろ姿だ。足腰が弱くなった父はゆっくりと歩いているのだが、なぜだか追いつくことができない。人並みに紛れてしまう。体型も姿勢も帽子も間違いはないのに。「お父さん」呼びかけるが声が出ない。ちらっと見えた横顔は確かに笑っていたのに。そうして夕暮れに紛れて見えなくなってしまう。エアコンのタイマーが切れて目を覚ますと、涙だか汗だかで顔がぬれている。「お父さん」今度はちゃんと声が出た。

・・・・。

土曜日。
 深浦加奈子さんと深浦さんのお姉さん、三木祥子さんの『姉妹展』へ。姉妹の絵画や写真などの展示と、深浦さんの三回忌も兼ねた会です。特に印象的だったのは、深浦さんの13歳から17歳までの油絵で、人物や抽象など瑞々しい感性に溢れていました。少女の自我や好奇心が、その後出会った深浦さんと結びつき、新しい発見をしたようで嬉しくなりました。亡くなってもう2年とは。懐かしい人とも会い、つい思い出話になってしまいますが、生きているものは、生きている時間を無駄にせず、この先、これからを開いてゆかなくてはいけないのですね。ゆめゆめ、熱中症などで命を落としてはなりません。

★お知らせ★
12月ZORA公演『ジョンとジョー』の演出家、扇田拓也さんが、ご自身の劇団で新作を上演します。
ヒンドゥー五千回『モーリタニアの月はふざける』
詳細はこちら。
みなさまもぜひ。

2010年8月15日日曜日

魚になれ(サカモト)


暑い日々が続くなか、ある一日、消防署に出向き、上級救命技能認定書を取得してきました。人形相手に心肺蘇生し、AED自動体外式除細動器)もはじめて使用しました。そしてある一日、自分が生まれた聖路加病院の礼拝堂に赴き、誕生月である今月をしみじみ堪能しました。その足で、聖路加タワーの地下にあるスポーツクラブのプールで、久しぶりに泳ぎました。そしたら泳げなくなっている自分に気がつきました。


高校時代、水泳部であった私は、夏は温水のように火照り、藻が生えているプールで、あめんぼのような虫をたくさん飲みこみながら、永遠と泳ぎ続けました。OBのコーチはとても厳しく、普段は余計なことは一切口にせず、私たちに「魚になれ」と言い続けていました。大会で負けるとコーチは、すすりなくように泣き続けました。男の人の泣く姿に、また普段とのあまりのギャップに、私たちはいつも唖然としていたことを覚えています。「魚になれ」、冷房のない寝床で、暑苦しく寝返りした瞬間、この言葉が脳裏によぎり、誰よりも選手と一体になって生きていたコーチの思いが、30年もの歳月を過ぎたというのに熱く胸に突き刺さってきます。

ああ!話しは変わりますが、人生ってやっぱりおもしろいなあと、最近つくづく感じます。思いもよらなかったことが開けていく瞬間は、アドレナリンが爆発していきます。何かがぶちぎれていく暴力性は、これまでの自分から逸脱してとても爽快感がある。でも、やはり体力がないと何事も突き破れない。あっちこっちぶつかりながらも再生していく能力。「何かおもしろいことない?」と聞いてくる人に、答えることはとても困難で、人生を斜めに見ず、突き破れと言いたくなります。


えーとたわごとはこれくらいで。日々、めまぐるしくなってきました。私もこれまでの個人主義から逸脱して、演劇というフィールドで、再び青春を取り戻そうと思います。そのための一歩一歩。今日の稽古は休憩に、そうめんとサラダ、その他諸々、用意してくださるそうです。そばは好きですが、この夏、そうめんはまだすすっていなかったなあ。皆さんも水分補給をこまめに。今日も行ってきまーす!

2010年8月9日月曜日

夏の連鎖(ヨシムラ)

夏の連鎖

夏休み。
ひとり身になり、エアコンの温度のことで諍うこともなく、おだやかに暮らしている。なにをやってもいいような境遇だが、なにをやりたいのか見失いがちになり、また新たなしがらみにおちいりそうになる。


急に高いところに行ってみたくなって、東京タワーへ。
モーレツ昭和の象徴の塔。子供の頃と若い娘の頃来たことはあるけど、久々に遠足気分で。展望台から見下ろす、薄暮れの中のビル郡。渋滞の首都高。東京湾。緑深い公園。東京が好き。と改めて思う。この街で人が生まれて死ぬ。出会ったり裏切ったり許したり愛したりする。働いて成功したり落ちぶれたりする。この街のどこかで幼児が虐待され高齢者が行方不明になる。この瞬間にも。この窓が開いたらきっと飛べる。今なら。するするとエレベーターで地上に降りればまた小さな存在に戻ってしまうけど、何かがリセットされて、やるべきことをやるために歩いて行こうと胸張って歩き出す。

しがらみ結構。今年は3本の公演が控えている。これから出会う人、初めての経験、共同作業、新しい自分。LIFE IS A MIRACLE

夏休み。
家族行事の江戸川の花火大会に出かける。昭和の家族はなくなったので、姉の家族に入れてもらう。土手の上、ひらけた視界に突然あらわれた空の色にしばし心奪われる。やがて闇になり打ち上がる花火は、今年もまた美しく潔い。

2010年8月1日日曜日

暑中お見舞い申し上げます!(ヨシムラ)

暑中お見舞い申し上げます!

8月到来、暑すぎる夏。亜熱帯の街を泳ぎながら、しかし、バテているわけにはいかない。サッカー日本代表の本田選手も言っていた。大切なのは「準備」!

わたしたちふたり、今年の11月12月、3本の公演に出演することが決定いたしました!かつてない無謀とも言えるハードな日程ですが、夏を制し、しっかり準備をして秋冬の本番に挑みます。


★ かもねぎショット『石鹸工場(仮)』
2010年11月3日〜 9日 ザ・スズナリ

め薬は桜点堂『メゾン・ド・フジ』
2010年12月9日〜 12日  日暮里d倉庫

ZORA『ジョンとジョー』
2010年12月24日〜 27日 ストライプハウスギャラリー

☆ それぞれの詳細は当ページにてお知らせいたします ♪