ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2014年5月11日日曜日

太宰治「善蔵を思ふ」(サカモト)

「神は、在る。きっと在る。人間至るところ青山。見るべし、無抵抗主義の成果を。私は自分を、幸福な男だと思った。悲しみは、金を出しても買へ、というふ言葉が在る。青空は牢獄の窓から見たときに最も美しい、
とか。感謝である。この薔薇の生きて在る限り、私は心の王者だと、一瞬思った。」「善蔵を思ふ」より~

マリー・ローラサン展「女の一生」を見に三鷹まで足を運びました。とても期待はしていたのですが何かがすれ違い、けれど私の中ではやはり「音楽」という作品が一番でした。何に惹かれたのかななどと自問自答。色合いではなかったのかと思いました。柔らい色。漂うやさしさ。パステル。

・・・薄紫。私が美しいなと感じる高齢者の方がいて、その方は色白で、薄紫の衣服、鞄、杖がよく似合う。

本人は福島弁を語り、あけっぴろげ。衣服には無頓着であるが、娘さんは伊勢丹で働いていると言っていました。さりげない高価なものをそしてお母さんがよく似合うものを娘さんが用意してくれている。私もこんな薄紫が似合う人になりたいなと思う。母の日11日、何も送らずごめんなさい。
沈丁花の香りは春になると切なく思い出が蘇る。この匂いはすごいなと毎年思う。私にとって桜より一年が再び訪れた印を感じさせる花である。植物がこんな強烈な匂いをかもし出すのか不思議であり、ハーブは大好きですが、心に刻まれる匂いは沈丁花です。三鷹までのバスの中で、三鷹といえば太宰治、玉川上水だよなと・・・。後で気づき太宰文学サロンが近くにあったのに行けばよかったです。

太宰治は思春期の頃、最もはまった作家である。まだ村上龍も村上春樹も出現してない。38歳で亡くなった。しかしやはりすごい芸術家である。言葉にくもりがない。この「善蔵を思ふ」は最近初めて読んだのですが、やはりこのような胸中があるからこそ、芸術に還元できたのではないかと思う。何のてらいもなく前に出たがる輩とは多いに一線をひくものがあるような。きっと時を経ても残るものは確実な一線なのかもしれない。
友から8種類の世界のビールが贈られてきました。8本目の最後のベルギービール「デュエル」を今日飲み干しました。際立った香りと味のゴールデンエール。非常にクリーミーで腰の強い泡立ちと、高いアルコール度数ながらそれを感じさせない口当たりのスムーズさと甘い香りが特色、これが悪魔たる所以)
ベルギーは白ビールもありますが、味覚は脳を刺激しますね。

初夏を感じさせるこの頃、オープンカフェで真昼から白ワインとクッキーで読書したオーストリアグラーツの夏を思いだします。日曜の夜は韓国ドラマ「トンイ」も終わり、次の楽しみを見つけます!