「ルル」東京芸術劇場 ルーマニア国立ラドゥ・スタンカ劇場
義理のつきあいも、心わびし。でも最後に残るのは義理でしかないのかなとも思う。芸術というものを少しでも齧ったのなら、もっと好き勝手に生きればいいのではとも思う。これまで一番胸にきた小説はカミュの「異邦人」。響いたタイトルは村上龍「限りなく透明に近いブルー」。作家の人生に興味が惹かれたのは、医者であり小説家チェーホフ、森鴎外。好きな男優イ・ビョンホン。子供の頃、母が五木ひろしや杉田ニ郎に傾倒していた時も、その感覚はよくわからなかった。が、自分の半生、男の歌手や俳優に一度も心乱されることなくきたが、とうとう夢をみなくては進んでいけなくなったのだろうか。
言葉にはできない今というさざ波の中で、作品が自分に近づいてくる。
同じ日に鑑賞した映画と舞台。絶賛とか何がいいということではなく、自分にとってのこれからの創造に、これまでとは違った感覚の布石を投じてくれたようで、観劇後も久しぶりにバーで一杯飲みたい気分にも襲われたが、ただひとりJRに乗りこんだ。大海に乗りだしていきたい気分である。
今年はこれが皮切りです!