空が高く、空気が清々しい。からだを通っていく風も心地よい。梨を食べ、お墓参りにも行き、あの世に行く方を見送り。死ぬことが単に寂しいだけではない、この世に生きている営み全てを愛したい大らかな気持ちにさせてくれる。そして、新しいエネルギーを漲らせてくれる。
でもちょっと疲れ、午前中だけでも休もうと某有名人も見かけるSPAへ。黒湯の温泉に浸かり、心と体を休ませ新たに出発しようと思いました。平日の朝風呂は空いているし、お湯もまだとても綺麗で至福のひとときが過ごせるのです。送迎バスの前の席には、おばあちゃま二人。ずっとお話をされています。お墓のこと、死んでからのこと、自営業とサラリーマン家庭の年収の違い、今の若い男の子のこと。後から品のいいおじさまが一人乗り込まれて、計4人のお客を乗せ出発~

私のお目当ては露天風呂。しっとりとした黒湯に浸かり羽を伸ばす。そして、つぼ湯。五右衛門風呂ではないけれど、丸く、人ひとり入れるくらいの源泉かけ流し。からだを沈め両足を丸出しに。
ああ満足と外から戻り、塩サウナ、アロマサウナ、ジャグジー。最後にやはり露天風呂。もう一度外へ行くと、あのバスでのおばあちゃま2人が一緒につぼ湯の黒湯の中に。えっそこに2人で入る?そしてまたもやお話に夢中。今度はお互い向き合って延々喋り続けています。まあるい直径1メートルもない中で、黒いお湯に2人の小さな白い肩。あまりに可愛くて、体だけでなく、心もほどけていく瞬間でした。