ABOUT US

1982早稲田小劇場入団
1988劇団第三エロチカ入団
2001ZORAを劇団第三エロチカ吉村、坂本で活動。
2015吉村他界。
2019ZORAを閉じる。
2021「プロジェクト榮」を、演出:俳優/篠本賢一、
舞踊家:俳優/花柳妙千鶴と活動開始。
2023「よなよな」久保庭尚子と立ち上げ。

2012年1月9日月曜日

予感(サカモト)

                     撮影 伊藤雅章


松の内を過ぎて、今日は満月。その輝きに目が開かれます。さあ、今年の波に繰り出していきます。2012年。今年は役者として新しい境地へ踏み出せる予感を感じています。皆様、どうぞ本年もよろしくお願いいたします。




今年初の観劇は、お江戸日本橋亭で上演されました「花がたり~百花繚乱・女~」。以前「子午線の祀り」で共演させていただきました、観世葉子さんからのお誘いです。葉子さんが語ったのは、落語から題材をとった「中村仲蔵」。力動感とスピードと、女性講談師、活弁士を彷彿させます。語りはもっともっと楽しめる可能性があると思いました。終演後は、舟盛りに日本酒。照明家の小関さんが、今日はぬる燗でと・・。その日の温度により、酒の温度も変える。小関さんのお酒の飲み方はいつも粋です。ぬる燗が胃袋に心地よく、久しぶりに敬愛するお二人に会えて、しあわせな夜でした。



そして、初映画は富田克也監督、サウダーヂ 吉祥寺のアーケードをもうすぐで抜けそうな手前、バウスシアター。ここで20代半ば、大好きだった劇団の男先輩たちに誘われ公演をしました。そしてやがて皆、結婚し子供ができ家族を作り、芝居から足を洗っていきました。そんなことをふとおもいだしながら・・。

映画は日本の地方都市を背景に、日本人、外国人、移民が映し出されていきます。この映画をみて、決してしあわせな気持ちにはなれなかったけど、登場人物に同情もできなかったけれど、こころ惹かれるそれは、今という時代を晒し、このリアル感に嘘がなく、そしてそれを映し出せる映像という分野に、興味を持ち始めてる自分にやはり確信を抱いたということ。表現とは何そや?私も今という波に晒されながら、そんな課題を持ちつつ、今年は進んでいこうと思います。