演劇を志すなんて、やはり子供の頃から沸々と癒されないマグマのようなものが私の中にあって、口に出せないマグマをノートにびっしり言葉を書いていた。その数冊が今もあり、たまに読むが本当に現実の世界では満たされていなかったんだなと思う。
その中に、こんなことが書いてあった。
~~危険に満ちた人生において大事なことは、<最後の限界を超えるのに必要な力を決して失わぬ>ことだ。この奇妙な世界は個人によって構成されているのではなく、力のシステムによって高められた緊張のシステムによって構成されているのだと言える。緊張の低下が生ずるや破局は避けがたいものとなる。しかも自然のエネルギーと人間の間には区別がない。淫蕩は雷の一種である。あたかも雷が自然の淫弄であるように。弱者は淫蕩の犠牲者でもあると同時に雷の犠牲者でもあるが、強者はそこから勝ち誇って出てくるのだ。この結末のなかには、いかなる天の配剤もありはしない。ジュスティーヌの弱さは雷を呼ぶが、ジュリエットのエネルギーはこれを押し返すというだけのことだ~~
まさしくこれは悪徳の栄えについて、書かれていることで私はこの文章をどこから拾ってきたのか、もう思いだせない。読んで気になったことをひたすら書き残していた、それこそ暗い少女時代であった。
そして今、稽古で「ジュスティーヌ」というキーワードがでるたびに、この文言を思いだします。3回目の再演です。2年前のビデオを2年ぶりに見ました。やっと自分を客観視できました。さてあと1ヶ月で本番を迎えます。私なりのモントルイユ夫人に挑みたいと思います。皆様、どうぞお越し下さい。
11月31日(木)12月1日(日)14時開演!